このレビューはネタバレを含みます
肉屋のアントニが屠殺し損なって逃げた水牛を村人総出で捕まえんとするお話。インドのキリスト教地域では牛も普通に食うという点は興味深かったです。
牛対人間の高揚感溢れるバカ映画かと思いきや…。何より牛さんがとても大人しい。頑張って撮り方を工夫してますが臨場感はまるでなし。そんなに大きくもないし。つぶらな瞳だし。
人物を長めに追っかけたり、ずっと人々が険悪だったり、密室感であったり、なるほどどこかで見たような深みのない撮影。どうしても好きになれません。ラストの人の山だけは笑えましたが。
祝祭と犠牲であるとか恐慌をきたす群衆心理であるとかがテーマのようですが、肝心の牛のインパクトが全くないので滑りまくりの印象でした。
何でそうなる?みたいなおかしな点はなかったんですが、小ぢんまりしていて、期待していた矛盾だらけの圧倒的熱量がなくて残念なだけの映画でした。