きよぼん

百万長者と結婚する方法のきよぼんのレビュー・感想・評価

百万長者と結婚する方法(1953年製作の映画)
3.5
金が全てじゃないなんて、キレイには言えないわ♫

貧乏モデル三人が、お金持ちとの結婚を目指すドタバタを描いたコメディ。

いきなりネタバレですけど、観る前からわかると思いますが、本作はハッピーエンドなのです。そこが2023年現在の自分にはちょっと届かなかったポイント、

やっぱり不景気だからね。「金じゃなくて愛」とは言い切れないのよね。金が全てじゃないなんて、キレイには言えないわ♫という尾崎豊のダンスホールみたいな心境だからか。やっぱりこの展開は、景気がよいときにうけるもんじゃないだろうか。みんなお金もってるから「大事なのは金じゃない」っていえると思うのよね。そういえば、本作のノリのようなトレンディドラマって景気のいいころにたくさん作られたなあ、という思い出。計算高く、でも本心は違うシャンツィ(ローレン・バコール)というキャラが幸せをつかむ展開は、景気がいいときは受けるだだろう。でも今はめっちゃ不幸になって欲しい、というお客さんのほうが多いんじゃないか。

それでも近眼のマリリンモンローはキュート。それ以上にツンデレ娘を演じたローレン・バコールにずっと引きつけられる。マリリンモンローの映画みたいなこと言われるけど、これはやっぱりローレン・バコールの映画。時代を超えて楽しめるロマンティックコメディーであることは間違いない。

いやほんと「金じゃなくて愛」っていえる時代があるということは、幸せなことだよなー。こういう作品が気楽に楽しめる世の中であって欲しい。暗いことばっかり書いたけど、映画は楽しいです。ホント。三人娘の奮闘オススメ!
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