Jaya

愛しの母国のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

愛しの母国(2019年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

中国建国70周年記念オムニバス映画。プロパガンダとまでは言えないでしょうが手放しの人民称賛が延々と続き、「アルマゲドン」を見せられているような。

「前夜」は建国式典の国旗掲揚機の技術者のプロジェクトXのお話。画のダサさもそっくり。ツッコミどころ満載。

「相遇」は原爆開発技術者のお話。原爆開発を持ってくるセンスがもう理解できません。保有国の人らには理解できるのかなあ。セットがちゃちいです。

「奪冠」は中国版「東洋の魔女」を絡めた少年の恋のお話。子どもに無茶させてテレビを見る。うーん…。オープンセットが朝ドラみたいな陳腐さ。

「回帰」は香港返還式典を巡る関係者のお話。近年の状況を考えると白けます。時計屋の話もショボい。

「北京你好」は北京五輪の開会式を背景にしたお話。親父の演技だけは良かったです。競技ではなく開会式、というのが五輪商業化に対する皮肉だったら面白いのに、と思ったり…。

「白昼流星」は神舟11号を背景にしたお話。いきなり画の美しさが違う。上手く寓話化していて一番マシでした。神舟も添え物程度で、中国版「はやぶさ」じゃなくてよかった。CGに興醒め。

「護航」は軍事パレードのパイロットのお話。人民解放軍の戦闘機ってこんななんだ、くらいしか思いませんでした。

脚本のレベルが低い上にナルシシズムに溢れていて、しんどかったです。制作の経緯からしてかなり制約はあったんでしょうが、予算は青天井なんだろうな。

この手のものは日本でも結構見かけますが、どこの国だろうが見れたもんじゃないと再認識した映画でした。
Jaya

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