とりん

ブラックアダムのとりんのレビュー・感想・評価

ブラックアダム(2022年製作の映画)
3.5
2022年100本目(映画館52本目)

DCEUの新作であり、これまで登場してこなかったブラック・アダムの初の単独映画。
本作は主演となるドウェイン・ジョンソン自身が本キャラのファンであり、実写化するならと長年温めていた構想を実現させたものらしい。
電気も使うが、圧倒的パワーを誇る肉体派ヒーローであり、まさに彼にピッタシである。
ヒーローコスチュームの上から拝む彼の肉体もなかなかに新鮮だし、逆にヒーローの力を与えられる前の状態における普通の肉体の時の物足りなさのギャップがものすごい。
予告からも伺えた圧倒的パワーによるはっちゃけ感だけど、個人的にはそこまで感じなかったかなぁ。結構コミカルに踏み切る、なんならMarvelだけどデッドプールくらい振り切るのではって勝手に思ってたから、少しそのあたり物足りなさはあった。
もっとおバカ要素満載かと思ったけれど、彼には彼の独裁者により支配されていた過去と失われた家族への復讐心がかなり強くて、そのあたりは切なさもある。あの怒りに任せた行動も理解はできる。
最初は支配されていた国で立ち上がったヒーロー、アダムの息子がそうかと思っていた。でも実際は確かにそうだったけど、現代に蘇った、また国を半壊させた戦いを起こしたのはその父だったのはまぁ驚いた。
本作は力任せに暴れ、敵を容赦なしに殺すアダムを止めるために、スーパーヒーローチーム"JSA"(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)が登場するが、イマイチパッとしない。今回は4人スーパーヒーローが出てきて、各々すごい力を持ってはいるのだけれど、なんだろう、すごくキャラが弱く感じる。本来ならこのチームだけで単独映画やドラマが作られるくらいなのだろうけど、今回においてはアダムが強すぎて、引き立て役にしかなり切れてない。
さらには強大な敵が1体だけなので(他は雑魚ばかり)であるため、彼らの強さをイマイチ測りきれない。
あとは少し説明不足なところはあるかなぁ。超エネルギーを秘めた鉱石のことやアダムに力を与えた"シャザム"の呪文についてDCEUの過去作である「シャザム」とどう繋がっているのか、また力は簡単に継承や取り外しができるのかとか疑問点とかも多かった。まぁこのあたりはDCに詳しければわかるのかもだし、これまでのDCEU作品に語られてたけど忘れてるだけかもだが、もう少し欲しかったところ。
ドウェイン・ジョンソンのアクションはやっぱスクリーン映えするし、彼の肉体を活かしたアクションも好きだが、こういうスーパーヒーロー映画でも最高にカッコ良かったのは嬉しい。
とりん

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