自己満足点 45点
思ったよりグロい(^_^;)
想像よりはだいぶマシな出来でしたが、色々と言いたい事が出てきてしまう映画でした。
突然学校全体が戦国時代にタイムスリップし、織田信長と今川義元の戦いに巻き込まれて学校の生徒達が戦う様を新田真剣佑主演と本広克行監督で描かれたアクション映画。
映画は原作の漫画らしいのですが、個人的に学校の校舎ごとタイムスリップする作品といえば楳図かずおの「漂流教室」を思い浮かべます。
とりあえずこの映画で好きだったところは、スポーツや科学の知識を駆使した戦闘シーンです。
どうやら学校がスポーツ盛んな名門校とう設定なので武道や野球等のスポーツのエリートが集まっているので、その学生達がそれぞれのスポーツで戦う姿はユニークで面白かったです。
スポーツだけでなく、科学部というのも戦闘に役立っていて戦いの方法も面白いです。
また、この映画は意外とグロいです。
タイムスリップした途端武士達に襲われる様は緊迫感あったし、襲われる様を長回しで撮っていたのも感心です。
また、戦闘中でも普通に血を流して死ぬので、誰が死んで誰が生き残るかがハラハラして観ることが出来ました。
また、三浦春馬と松山ケンイチは武将なだけに存在感があって良かったです。
生徒側の俳優は何人か微妙でも、基本的に演技の上手い人達が多かったです。
ただ、この映画は色々と好きじゃなかった点が多いです。
まずはキャラクター描写の薄さ。
新田真剣佑演じる主人公は一応現代の若者っぽい感じのキャラを描いたのかもしれませんが、正直前半はナヨナヨしていてイラッとしてしまいました。
他のキャラクターについても同様です。
フェンシングの剣で何故か人を殺せてるという突っ込みどころは抜きにしても、彼のアニメっぽい仕草や言動は正直引きました。
極めつけは黒幕キャラ。
ネタバレになるのでキャラ名と俳優は伏せますが、とにかく最悪でした!
目的も行動理由もサイコパス的でメチャクチャですし、非常に薄っぺらいです。
同じ本広監督の実写版亜人の悪役の方がまだ行動や動機が掘り下げられていた気がします。
今作はそんな部分も無いし、どこのB級映画の悪役だよ!と突っ込まずにはいられませんでした。
また、登場人物の名前が事前にテロップで表示されるのですが、正直いらなかった気がします。
あと冒頭の生徒達が襲われるシーンにも好きじゃない所があります。
襲ってくる武士達が何故かゾンビっぽい所です。
怖い感じを出したかったのかもしれませんが、ちょっとやり過ぎ感がありました。
カメラワークも嫌いです。
何回かドローンで砦や校舎全体を映す場面があったのですが、そこの場面がだいぶブレブレでチープに感じてしまいます。
同じく空撮が多い藤井道人作品があんなに綺麗にショットを映し出せているのにこの差は何なんでしょうか?(笑)
また、最後の主人公の選択も意味が解りませんでした。
あの選択をするんだったら、もう少しそこに至るまでの経緯を描いて欲しかったです。
今年ワーストになるくらい酷くはありませんが、色々と気になる部分が多くてあまり楽しめませんでした。