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ジョゼと虎と魚たちのkuuのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)
3.7
『ジョゼと虎と魚たち』
映倫区分 G
製作年 2020年。上映時間 98分。
2003年に犬童一心監督により実写映画化された田辺聖子の同名小説を、新たに劇場アニメ化。
中川大志が恒夫、清原果耶がジョゼの声をそれぞれ演じる。
タムラコータロー監督がアニメ映画初監督を務め、『ストロボ・エッジ』の桑村さや香が脚本を担当。
『僕のヒーローアカデミア』のボンズがアニメーション製作。
夢を追いかけ、生きることの大切さを教えてくれるアニメ映画でした。
監督は、スタジオボンズが誇る恋愛・青春アニメの名手、田村耕太郎。
1984年に発表された田辺聖子の同名短編小説が原作。
2003年に日本、2020年に韓国で実写映画化された。

大学で海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコに生息する幻の魚を見るという夢を追いながら、バイトに勤しむ日々を送っていた。
そんなある日、坂道を転げ落ちそうになっていた車椅子の女性ジョゼを助ける。
幼少時から車椅子で生活してきたジョゼは、ほとんどを家の中で過ごしており、外の世界に強い憧れを抱いていた。
恒夫はジョゼと2人で暮らす祖母チヅから彼女の相手をするバイトを持ち掛けられ、引き受けることに。
口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たるが、そんなジョゼに恒夫は真っ直ぐにぶつかっていく。

ドラマ・ロマンス・アニメは、メキシコでのダイビング留学という夢のためにアルバイトをしてお金を稼いでいた青年・恒夫の物語。
そのアルバイト先で、車椅子に乗った障害者の少女・ジョゼと出会う。
彼女と恒夫は、互いの視野を広げ、一緒に時間を過ごし、関係や絆を深めていく。
今作品は、人々に障害者問題を理解させ、ハンディキャップのある人々の生活がいかに困難であるかを実感させる力強い物語でした。
身体能力が完全でないからといって、彼らを嫌ったり、困らせたりしないでほしいと云う希望。
彼らは人生を懸命に生きている。
もうひとつの力強いストーリーは、我々に考えや生きる意欲を与えてくれる。
自分の夢を追いかけることを何事にも邪魔されないでほしいと云う希望。
夢を追いかけている間、疲れてしまったり、夢を追いかける情熱を失ってしまったり、多くの壁が立ちはだかるかもしれない。
しかし、もし人がストイックな思いをしているのなら、いつかすべての夢は叶うでしょう。
音楽はヴァイオレット・エヴァーガーデンなど人気アニメのBGMを手がけるエヴァン・コール。あらゆるシーンに挿入される曲のひとつひとつが、観てる側が主人公と一緒に旅をし、主人公の気持ちを知る助けとなってた。
そして、オリジナル・サウンドトラックには、ボーカロイド・アーティストのEveによる『蒼のワルツ』と『心海』の2曲が収録されている。
これらの曲はめちゃくちゃ美しい。
全体的に、今作品をガラもなく楽しんだ。
いくつかのシーンでは笑いもした。
ロマンティックでドラマチックなシーンでは、涙を誘われました。
巧みな映像!光、影、色のトーンがよかった。
序盤のシーンでは、人生の物語を通じたストーリーテリングが強調されている。
このようなストーリーテリングは退屈に感じる方もおいでかもしれない。
でも個人的には好きです。
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