Ｊホラーの勉強。最先端（当時）のＣＧやＶＦＸによる、イケイケ（当時）の葉月里緒菜が主演のバイオホラー。原作小説とほとんど関係ないプレステのゲームをやりたくなりますね。で、これがなかなかおもしろい。というのも、撮影のしかたや構図、編集なんかがめちゃくちゃ不思議な感じで、とくに前半、しびれるようなショットが飛び出す。画面は、ただひたすら暗く、整っている。なんでそんなふうに撮るの？ とびっくりする。前衛映画みたいだ。後半は、『エクソシスト』とデイヴィッド・クローネンバーグ的な世界が同時に展開していく。監督は落合正幸。撮影は柴崎幸三。久石譲のスコアもめちゃくちゃな感じで、後半は劇の展開とともに、ほんとうに笑ってしまった。あと、中嶋朋子さんかわいい。病院はロケーションの勝利。難点は、まったくこわくないこと。しかし、これもまた『リング』の貞子のようにモンスター化された女性の物語である。
