細胞の中にあるミトコンドリアが人類の乗っ取りを開始する侵略系SFホラー。

昔見たときは確か小学生くらいだったので内容をイマイチ理解できてませんでしたが、改めて見るとめちゃくちゃ面白い！

あらすじ…
ミトコンドリアを培養し、様々な病気の治療に活かす研究をしてる主人公。公私とも順風満帆だったが、結婚記念日に妻が交通事故に合い、急いで病院に駆けつけるも脳死と判断されてしまう。妻は腎臓ドナーの登録をしてたらしく、他の患者への移植に同意するようお願いされるも主人公は素直に受け入れられない。ところが、培養中のミトコンドリアを見てる時に主人公にある考えが浮かび、妻の肝臓を貰うという交換条件のもと移植に同意するが…。

基本的にはエイリアン侵略系の物語構成を踏襲しつつ、その侵略者が実は人体の中に太古から潜んでいたという内側からの侵略とするのが斬新。人類の科学的文明的発展という「全」としてだけでなく、「個」としての個性や感情が全く別の知的生命によって生み出され操られていたものであるとすることにより、人類全体として、そしてひとりひとりの人間としてのアイデンティティすら否定していく。そしてそれは人類にとっての「神」の不在をも意味する。

神を亡くした人類には何が残るのか。作中でも示される「寄生されたカタツムリ」と同様に人間は寄生生物にただ操られているだけの存在なのか。人類の歴史というのは人類が自分たちの意志で切り開いたものではなく、寄生生物が描いたレールをただ歩かされていただけなのか。本作は、物語の進行とともにそういった人間の尊厳をとことんまで堕としめていく。

そんな感じで本作は人間の神秘性のベールを剥がし他の生物と同じ土俵に並べつつも、決して人間独自の可能性を否定するようなことはせずに、全てを取っ払った後に残る人間としての何者にも勝るアイデンティティを絶対的な希望として描いて幕を閉じる。その神々しくて美しいラストに感動しました。

本作はJホラー全盛期よりチョイ前くらいの頃の作品で他の有名作に隠れがちではありますが、『ボディスナッチャー』的恐怖を根底に置きつつも、それらのSF映画とは逆のアプローチによる「侵略」という面白さを演出しつつ、アイデアのみで乗り切るような薄い物語に終わらせず、しっかりと人間の可能性や絶対性まで描くという非常に丁寧で優れた作品だと思いました。

原作小説はだいぶ前に読んだっきりでほとんど覚えてないんですけど、また読み返したくなりました(*^^*)

• #ホラー映画と怖い映画

　メディアミックスの先駆け。

遺伝子が、どーとかこーとか･･･

まぁ酷い。
当時は流行りに乗って(らしくない)小説見ましたけど、再現度としては首を傾げてしまう出来。
役者さんの頑張りが無に帰す酷いCG 。
変に大袈裟な演出で飽きますし。
題材は面白いのに勿体無い。

さて、本題。
「パラサイト･イヴ」当時、SONYプレイステーションのソフトとして発売された、あくまで小説を元に大胆にアレンジしたRPG。
舞台はニューヨーク、マンハッタン。
日本でミトコンドリア事件発生から数年後。
刑事のAya は不気味な呼び声で、夜な夜な目を覚ます、悪夢とも違う奇妙な感覚。
時を同じくして怪物が人を襲い始める。
捜査するAya 、しかし事件は自分とは無関係では無かったのだ･･･

自らの超能力と銃器を強くしてゆく異色のRPG 。
取っ付きにくいシステムではあるものの、ストーリーの面白さとキャラクターの魅力でカルト的な人気を博した作品。
主役が金髪美人なのも(以下略

こっちを映画化してくれ。

• #小説なんか微妙

原作は面白く、凄いベストセラーだったが、映画はもう一歩。交通事故で亡くなった妻の肝細胞を入手しEve1として培養を始める、、この愛に溺れたマッドサイエンティスト＝三上博史ははまってるし、培養されてミトコンドリア復活を遂げる葉月里緒奈は元々の薄幸・不気味の雰囲気ゆえ、合っているが、映画全体がビジュアル重視ラブ強めで、原作のサスペンス感は伝わってこない。