松岡圭祐氏の原作がミリオンセラーを記録したのは知ってはいたが未読。
この映像化作品も、当時はアイドルが主役の映画なんてという勝手な偏見があったのでずっと未視聴のまま。

やっとレンタルしてはみたものの、いやいや、単純に映画としてつまらない。ホラーとしても成立していない。冒頭の陸上選手の異常死・・脚の骨突き出したくらいでは重傷で死なんだろ？監察医か刑事の台詞で急性心臓発作くらい足してあげなさいよ。

一人三役どころか四役くらいを演じきった菅野美穂の振り切った演技力の高さはもちろん、当時はSMAP全盛期の稲垣吾郎も全然悪くは無かった。

宇津井健といった大御所も使うという豪華キャストが揃っているのに、作品全体を俯瞰で見た演技のテンションのチグハグ感がキツい。宇津井健らベテラン勢中心の刑事役のキャストが熱が入りすぎた昭和感溢れる「ん、つかこうへい？」的な芝居を見せられた後に、稲垣吾郎や菅野美穂の怪演ながらも、スタイルとしてはナチュラルな演技をするシーンが来るのにすっごい違和感。

これは、絶対、制作したTBSがかつて「赤い～」シリーズドラマで大いに視聴率に貢献してくれた宇津井健に忖度したプロデューサー、そして、この大御所俳優に作風に見合った演技指導をする勇気がなかった落合監督の責任。

ストーリー自体も前半の伏線を全く回収しないまま、あまりにも意表を突く展開に突入するので、クライマックスでも全く盛り上がりを感じない。
原作ファンのレビュアーさんたちがお怒りの通り、これも、おそらく原作内容を大幅に変えているせいだろうが、“ちょっと黒沢清っぽく尖って哲学っぽく行ってみました”を安易に取り入れた感ありありの脚本も手掛けた落合正幸の責任。

個人的にこの世代の女優さんでは中谷美紀とツートップの演技力だと思う菅野美穂の演技だけを楽しむ作品。

　酷評に酷評を重ねると興味を持たれてしまうのでシンプルを心掛けようとしている。
でも、負の感情が爆発して、つらつらと主婦の井戸端悪口会議並みに心情を吐露したくなる駄作と言うものは存在する。

緑の猿　カルト団体。
カルトの巻き起こす事件に巻き込まれた男女の物語。

別にこれは、そこまで酷い作品では無いが原作ファンとしては噴飯ものの作品。
そもそも、専門用語だらけで先ず観客が付いて行けないし、菅野美穂さんの演技は素敵だが、相方の下手くそさと台詞、演出の稚拙さが輪をかけて、つまらない。

難解な小説を映画にするのは無理がある。
ちなみに続きの作品も駄作。

稲垣吾郎･･･

• #ヘッポコ

面白自殺選手権！優勝はでんでん！
菅野美穂のキチガイスマイルも炸裂。