rayconte

プロミシング・ヤング・ウーマンのrayconteのレビュー・感想・評価

5.0
マジで最高!!
チョン切れ、ねじ切れ!
キモすぎるお持ち帰りたがりザル共の、プライドという名のキンタマを!!

とまあこの感じのペースで最後までいってくれやと願っていたが、しかしトントン拍子で悲しくシリアスな話へ…
復讐には終わりがなく、終わりは復讐によって訪れる…つまりこれはきわめて現代的な西部劇だった。

ハーレークイン的ラブ&デスなキャラクターを求めている人は肩透かしを食らうかもしれない。
ただ、被害者はどこまでも被害者のままなのであるという忘れてはならない事実を、ポップなエンターテイメントのドレスの下に隠して突きつける、素晴らしい映画だった。

勘違いしてる人も多いが、決してこの映画はミサンドリーに基づいたものではない。
この作品が我々に提示してくるものとはつまり、「あなたにとって何気ない行動や言動でも、誰かを傷つけているかもしれない」ということだ。
差別や中傷の多くは、無自覚に行われている。
「本当のことだから」「冗談だし」「あいつらが悪いから」「傷つくと思わなかった」てな感じに。
僕も、思慮のある者が思慮のない者に一方的に傷を負わされるのはもううんざりしている。被害者が黙っておくことを「空気を読む」と美化していることも。
だからこそ考えるのだ。自分の言葉の意味と、伝え方を。
自分が無自覚の加害者にならないよう、いつでも「自分がそちら側になるかもしれない」という意識を持つこと。
それが、この作品が持ちかけた約束なのだ。
rayconte

rayconte