nina

プロミシング・ヤング・ウーマンのninaのレビュー・感想・評価

4.5
「彼女はニーナそのものだった」

痺れた。サントラも写し方も衣装もセリフも展開も何もかも好みだった。正直胸糞要素は詰め込まれてるが最後の爽快さが打ち消してくれた。かっこいいとすら思えたラスト。

自分の片割れのような友人を泥酔レイプ事件により失ったキャシーは、夜な夜な街に出歩いては泥酔した女性をお持ち帰りしようとするクズ男どもに制裁を下していた。
そんなある日、医大時代の同級生と再会し止まっていた時が動き出す。
よくあるようなシナリオだけど、どこにもなかった映画。ストーリーが何せ分かりやすくてスっと頭に入ってきて見やすかった。
主人公のキャシーが美人すぎてそれだけで見る価値はある。この前流行ったディズニー映画に出てきそうなコーヒー屋さんの人みたい。衣装もキャシーの部屋もかわいくて視覚でも楽しめた。

泥酔していたらレイプされても仕方がないのか?そもそもそんな気を起こす人が悪いのに?
日本とかでも性被害にあった後、警察やお偉い人はすぐに「お前に非はなかったのか?」って被害者の非を探そうとする。
それっておかしくない?主犯のやつもうざかったが、大学の校長みたいな人も嫌いだった。自分の娘が同じ状況に置かれてるかもって思った時、ようやく被害者の気持ちに立てるなんて学長としては失格でしょ。

キャシーがニーナのことを話してるシーン。めっちゃ好きだった。心の底からニーナが好きだったんだろうな…。だから文字通り命を懸けて復讐したかったんだろうな。
ラストの展開は予想外すぎていろいろ考えたけど、キャシーにとっては思い通りだしハッピーエンドだったのかもしれない。ニーナのいない世界で同じことを繰り返して生きるのに疲れてそうだったし。
そんな何回も観るような内容の映画じゃないけど、自分の好みにぶっ刺さりすぎた映画だったから絶対また観る。
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