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私がモテてどうすんだのbluemomday0105のレビュー・感想・評価

私がモテてどうすんだ(2020年製作の映画)
3.6
BL妄想大好きな腐女子JKが1週間寝込んだら激やせして美少女に!
かわいくなった姿にイケメン達が恋に落ちるが、中身は相変わらず腐女子な当の本人はイケメン達のアプローチに面食らう…!
ネットの広告で一時期よく見かけた少女漫画が監督:ハイローの平沼紀久、主演:同じくハイロー(THE WORST)出演:THE RAMPAGEの吉野北人で実写化はちょっと驚いた記憶。ほかにもTHE WORST出演陣いるしまるで「私がモテてHiGH & LOW」じゃないか…。

痩せる前の主人公・花依を演じる富田実生さんの演技がよいです。
一旦痩せて退場してしまいますが、リバウンド後に現れたときは序盤のただただ萌えていた頃と顔つきが違うんですね。最初「誰にも期待されなかった」花依がアプローチを受け、スカウトされた演劇部で頑張るうちに「期待に応えたい」と思うようになる。そのために侍のような決意を持って努力する。やはり人は1人では成長できないのかな…と考えてしまった。
美少女モードの花依役・E-Girlsの山口乃々華さんはちょっと石原さとみぽい!ダンスキレキレなのはさすが。可愛く映える振付が登美丘高校ダンス部で知られるakaneさんなのですね。

イケメン達は原作では神尾楓珠さん演じる五十嵐がメインだったようだけど映画では吉野北人さん演じる六見先輩の印象が強かった。痩せる前から唯一花依の存在を認めていて、痩せてからも態度を変えなかった六見先輩に好感を抱いてしまうし、アプローチに張り切るイケメン達をよそに「芹沼さんはどうしたいの?」って常に花依ファーストで問うてくれるのは令和のスパダリすぎる。役作りなのかゆっくりめにセリフ回していたのはちょっとふふってなりましたがw

そう、もともと平成後期に描かれた漫画を思っていたより令和モードにアップデートしていた。ともすればルッキズム漫画として批判されそうな内容だしBL、オタク、腐女子というセンシティブな題材を扱っているからこそ取り扱いに注意された感がある。まあ…徐々に花依の性格の良さや頑張り屋さんなところに惹かれていくイケメン達も、痩せなければ彼女の良さを気付いていないと思うとしんどいけれど…。

ちょっとあっさりしてるなーと思うしティーン向けでキャストに興味なければ手を出しづらいけど、嫌なキャラクターがほぼいないからストレスなく見れると思います。個人的には花依の友達と演劇部の椎名林檎風お嬢様が好き。
あと「主演は吉野北人ではなく富田実生か山口乃々華では?」問題、花依の「私たちはモブでいい」という主張に存外合致していたのかなと感じました。主人公は彼女たちだけど主演はイケメンで。
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