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バトル・インフェルノのkuuのレビュー・感想・評価

バトル・インフェルノ(2019年製作の映画)
3.6
『バトルインフェルノ』
原題 The Cleansing Hour.
製作年 2019年。上映時間 95分。
悪魔払いの儀式をネット配信するヤラセ番組に本物の悪魔が降臨したことから巻き起こる恐怖を描いたホラー。
主演はライアン・グスマン。
余談ながら、映画で言及された悪魔 "マルファス "は、悪魔神話に実在する。
この"マルファス "が初めて登場するのは、ヨハン・ウィアーズの『Pseudomonarchia daemonum』ってやつです。
悪魔学の資料によると、彼は強大な地獄の大総統であり、40の悪魔の軍団を指揮下に置き、サタンの下で2番目に指揮を執っている。
彼はカラスの姿で現れるが、要求があれば、代わりに声を荒げた男の姿になる。
マルファスは、家、高い塔、砦を建て、敵の建物を倒し、敵の欲望や思考を破壊し(あるいはそれらを呪術師に知らしめ)、敵が行ったことをすべて行い、良い家族を与え、世界のあらゆる場所から職人を素早く集めると云われている。
作家たちによると、マルファスは差し出された生贄を快く親切に受け入れるが、その後、呪術師を欺くようになるというそうっす。

マックスとドリューはリアルタイムで悪魔払いの儀式を配信するヤラセ番組『除霊の時間』で荒稼ぎしていた。
ある日、取り憑かれた人間役の俳優が姿を現さず、ドリューの婚約者レーンが代役として出演することに。
しかしレーンは台本を無視し、まるで本物の悪魔に取り憑かれたかのように振る舞い始める。さらに、突如としてスタッフの1人が火だるまになって焼死してしまい。。。
視聴率を上げようと必死で、偽の悪魔祓いをする人気番組が、通常通り番組を続けていた。しかし、自分たちが騙したターゲットが、実は本物の悪魔に取り憑かれていることに気づき、生きて帰るために人生を逆転させることを余儀なくされる。

大部分において十分に、んで、堅実なジャンルの作品であった。
今作品の良い点のひとつは、彼らの策略や演出のアイデアを、一見楽しい悪魔祓いショーに仕立てたことにある。
観客を騙して、友達が悪魔払いを必要としている本物の人だと思わせるために使われる映画並みの装置やセットアップ、彼らが受ける演技の授業、彼らが試みる演出の研究など、舞台裏を見ることで、彼らがショーで何を成し遂げようとしているのか、非常に興味をそそられる内容になってる。
その上、突然の憑依に悩まされるスタッフたちのシーンは、実に楽しく、不気味な対決を演出していました。
憑依された者たちが、身の回りのものを超自然的な方法で操り、他人に危害を加えるシーンやと、炎のタトゥーから火が出たり、裸足でガラスを割ったり、幻覚を見てそれを止めようとしたりと、楽しくて(イカれてて)エネルギッシュで、しっかりアクションとゴアもありました。
この種の映画で予想されるよりもはるかに暗い結末を告げる大げさなフィナーレを含め、今作品には多くの楽しみがあり、それが大部分を支えてるかな。
ただ、いくつかの小さな問題もある。
この中で最大の問題は、憑依が起こる方法が一見ランダムで、何が起こっているのかほとんど分からないということ。
彼女がその役を引き受けることになるのがあまりにも直前やし、何が起こっているのか、彼らが成し遂げようとしていることにどう対処するのか、何の準備もできていないようで、彼女が憑依するように見えるとき、何が起こっているのかに本当のつながりはない。
彼らは、すべてがすぐに狂ってしまうので、自然な反応がなく、何が起こっても現実的だと感じることは難しい。
同様に、フィナーレのCGIは少し不自然で、この種の作品としては安っぽく感じられるが、それ以外は、この作品は気に入る点が多いし個人的には面白かった。
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