そこで終わるんかーい！
続きが気になり過ぎる終わり方…。
いずれにせよ、サミアにはこの先大きな障壁が待ち構えているのは間違いないが、本作を通じて生じた変化によって未来への希望は残っている気はする。
絵画的な構図と色で美しく彩られ、それと対比するようにサミアとアブラの冴えない表情が映される。サミアの憂いている顔や不安そうな顔、感情を推し殺そして繕う無表情さは味わい深い。なんとなく広瀬アリスさんや広瀬すずさんぽい。
会話も少ないので画面に集中でき、人物の深掘りがしやすいなと思う。一番動きがあるのはワルダで、絵的にも物語的にもその存在により動かされている節が強い。監督の幼少期にシングルマザーを受け入れた経験もあるらしいので、そういった経験からワルダが自由に動けているんだろうな。
国が違えば文化が違うけど、シングルマザーが生きていくことは簡単では無いのだと知る。日本ではシングルでも母子家庭でも生活していけるが、シングルが罪となる社会は厳しいな。それだけに社会に根付いている女性に対しての視点は変わりにくいし、サミアの今後が思われる。
