磔刑

マーベルズの磔刑のレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
1.5
オススメ度☆☆
単作と無理矢理割り切ればギリ許容できます。私もドラマシリーズは全て未見なので、九割諦めの気持ちで鑑賞してます。
そういう意味ではディズニーとmarvelの映画を舐め腐った拝金主義的過ぎる姿勢を許せる人にしか勧めることはできません。
内容は金のかかったB級映画。
アメコミ映画の斜陽、栄枯盛衰を肌で感じることができます。西部劇と同じように滅びるのも時間の問題でしょう。
<以下ネタバレあり>








ずっと退屈でした。
まず、オープニングが全くワクワクできません。

スペースオペラのはずが、メインヴィランはコスプレした黒人女で終始失笑。
人種性別は関係無いが、なぜ広大な宇宙が舞台で地球のような閉塞感を感じなければならないのか。『スターウォーズ』シリーズもそうだが、スペースオペラをポリコレの舞台装置にすべきではない。

物語に重みがない。
これはラストが顕著だ。自己犠牲を払ったキャラクターがミッドクレジットで平然と生きているのは呆れるしかない。
本編でテーマやストーリーに重みを与えるはずが、ミッドクレジット(いつになるかわからない次の作品)の繋ぎとしてキャラクターが消費されており、映画そのものへの敬意を全く感じない。そういう商業的過ぎる点をスコセッシに馬鹿にされるのだ。

猫すらCG……。
大量の猫軍団は可愛かった。その点はニッコリできたのだが、猫ぐらい本物使えなかったのか…?もちろん物理的に困難なシーンは使うべきだが、寄りの絵ですらVFXで作品の全てが嘘に思えてしまう。
猫でいうと、脱出ポットのくだりなんなん?
あれだけの規模の宇宙ステーションで脱出ポッドが全然足りないとかお粗末が過ぎる。タイタニックかよ。またニック・フューリーが無能ムーブ決めてるやん。お前は責任取って宇宙ステーションに残れ。
もうね、大量の子猫を活躍させるために用意された危機の形をした記号でしかなくて呆れる。全く話の進行が自然ではない。プロの脚本、演出には到底思えない。

キャラクターの距離感の近さが不自然で宇宙規模のスケールを感じなかった。
最初の転移が起きるシークエンスで、モニカやキャロルが割とすぐ合流するのでお隣なりさんぐらいの規模にしか思えなかった。
たまたま行く星の王子と知り合いってのもねぇ。ホントなんて狭い宇宙なんだ。町内会ぐらいのスケールにしか思えない。

太陽を復元できるならはじめからやれよと。
キャロルが「やったことないから…」とか言っていたがすんなり成功。その行為が困難か否かではなく、ただ単にキャロルのやる気次第の話ですか……。
形だけの自己犠牲もそうだが、困難を極めるチャレンジですら容易に成功し、キャラクターの行動、ストーリー、テーマの薄っぺらさといったらない。

序盤、中盤のドタバタもそれまでに感情移入できる要素が無いので、ただ記号的にVFXが点灯してるぐらいにしか思えなかった。
話の積み重ねが全くないので、アクションに目的も意味もなく、ただ視覚的に消費されるだけ。スコセッシがアトラクションと揶揄する理由なき理由しか詰まってない。

X-MENのオマケは「だから何?」って感じ。
前作プロフェッサーXが雑に処理されてる時点でサプライズもクソもない。そもそも並行世界という時点で存在の重みがない。実際、マルチバースは便利なファンサの舞台装置でしかなく、話に重みを与えるどころかより作品を薄っぺらな人形遊びにしている。

さすがについていくのも心底しんどくなってきた。僕は“アメコミ映画”ではなくて、“映画”が好きなんですよ。なので“映画”そのものを軽んじる“映画モドキ”は必要ないです。


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あんまりボロクソ言い過ぎると可哀想なので、なんか良い点なかったかなぁ〜って考えてフト思い出しました‼️
タンクトップ着たブリー・ラーソンのお乳がパンパンに張ってて最高でしたね。この大迫力は是非大きなスクリーンで堪能したい‼️今作はほぼ虚ろな目で鑑賞してましたが、あのシークエンスだけ唯一前のめりになりました。

あのシーン現地SNSでは若干話題になってるみたいですねぇ……。
エッチな目線でなくて、「何のブラか」、「ストラップ(?)がどうこう」みたいな女性目線の話のようです。機械翻訳なのでニュアンスが完璧ではないので、肯定的か否定的な話かはサッパリわかりませんでした。
つーか、お前らちゃんと映画本編の話しろよな‼️(ブーメラン)




ていうか、監督したニア・ダコスタは将来に期待してたのに、ギャラに目が眩んでクソみてぇなオファー受けてんじゃねぇよ‼️前作の『キャンディマン』との温度差エグいて‼️躁鬱かよ‼️
磔刑

磔刑