囁きのwhisper

ビバリウムの囁きのwhisperのネタバレレビュー・内容・結末

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

画一的な世界で、墓穴を掘るために労働し、葬られるために子育てをするという人間社会そのもののメタファーなのだとは思うが、それが面白いかどうかは別。

白黒の奇妙なイメージが流れていく映像、謎の言語で人間の生態が記された書物、怪物の模倣ときて、ついに地獄の門が開いた...!と思いきや大した盛り上がりもなく終了。
せっかく開いたのだから、もっと奥の奥まで連れていってほしかった。

カッコウの托卵と共に、嵐に晒される木々のジェスチャーという映画全体を象徴するシーンがあり、外界からの攻撃ということなのかとも思ったが、結局彼らもまた同じ住宅案内場で同じことを繰り返すだけであり、意図が掴めず。それ以上深く掘り下げて考察する気にもなれなかった。

全体的な世界観は好み。文字通り“絵に描いたような”雲の浮かぶ、パステルカラーの不気味な世界。
タバコで芝生が燃えるとこのストップモーション表現も良かった。
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