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アーニャは、きっと来るのチェックメイトのレビュー・感想・評価

アーニャは、きっと来る(2020年製作の映画)
3.0
第二次大戦中のフランス
舞台となったアルプスの景色が素晴らしい。

第二次大戦中ナチスに追われたユダヤ人の逃避行を助けたアルプス山麓フランスの田舎村でのお話。

ストーリー自体は想定内の展開で驚きはない。
だが子供たちの隠れ家と村との位置関係がよくわからなかった。
なんか村より山奥に潜んでたようだけどわざわざドイツ兵のいる所を経ての脱出が変。見落としたのかも。

ただドイツ兵の追求が比較的緩く村民には小さい親切で接し村民の敵対感情がそれほど強くない描かれ方をしているのがこの通りなのかという疑問。
軍服の襟章からナチス直属のいわゆる親衛隊ではなく国防軍であることがわかるから、住民への小さい親切や、ここで描かれているドイツ将校の葛藤からフランス人へ同情的になることは実態としてあったかもしれない。
ナチスでないためにこういう小さい親切等が独軍の監視を甘くして逃避行に
プラスに働いた面はあるとも言える。

逃避行を助けた主人公ジョーの、ドイツ兵への憎悪と好意が混ざる複雑な心理も描きたかったんだろう。

それとどうしてもフランス住民もドイツ人も英語で演じていることに違和感が否めない。
主題が仮にこの歴史的事実におけるジョーの行為と彼の心理的葛藤であって、使われる言語のそこへの影響は少ないのかもしれないが、その違和感は自分には小さくなかった。
吹き替え版ならそこはすっ飛ばせるがなんか製作側としてモヤモヤしないのか疑問を感じる。
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