もものけ

スパイラル:ソウ オールリセットのもものけのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

地下鉄線路上で死体で発見されたのは刑事だった。
警察をターゲットにした"ジグソウ"の模倣犯。
新人パートナーとチームを組まされることになる一匹狼のジークは、警察内部に蔓延る凶悪な事実を知らされるゲームへと迷い込むのだった…。




感想。
まさかの"ソウ"シリーズに、「ニュー・ジャック・シティ」のヤク中クリス・ロックが主演という違う意味でビックリ仰天な最新作。
そして死んだ父親という一瞬のカットのみで登場するサミュエル・L・ジャクソンかと思いきや、しっかり"ソウ"シリーズにキャスティング登場で、またまたビックリ仰天。

かなり歳をとりましたが、少年の様な顔立ちに高い音程の声で、"サタデー・ナイト・ライブ"仕込のマシンガン・トークぶちかます卑猥なトークは健在で、小気味の良いイントネーションが魅力的な俳優でございます。
あのコメディアンが、こんなシリアスで熱いオトコを演じるのもなかなか良いです。

冒頭の遊園地からの安っぽい演出が"ソウ"シリーズの模倣作品で、また騙されたかと思いました。
地下鉄で後ろに浮かび上がる豚さんマスクの不気味さの演出から、意外とシリーズを継承していると思ったら「ソウ2」の監督でした。
これまたビックリ仰天。

生死を掛けた究極の代償を伴う選択を、ドギツいゴア描写と目を覆うほどの凝った装置による演出が魅力な"ソウ"シリーズは、犠牲者になる人々が"悪意"を抱えた存在なので、違う意味でスッキリしてしまうところもあります。
直視出来ないほどの残酷描写と、爽快感で犯人を追い詰めるプロセスは、週末のポップコーン・ムービーにピッタリな娯楽ホラー映画であります。
ここまでシリーズが続きながら、ファンの多さとそれなりの面白さがあるのは、なかなかない作品でもあります。
一作目以外は別物の作品というイメージで個人的には鑑賞しておりますが…。
"ファイナルディスティネーション"シリーズに次ぐ面白さがあるシリーズ作品の一つです。

なかなかサスペンスとしても良くできております。
ベテランにルーキーのパートナーを付ける設定は、事件解決までの相棒とした役柄が多いですが、こちらの作品では中盤にあっさり殺されてしまいます。
警察をターゲットに"ジグソウ"ゲームを繰り広げ、警察内部の腐敗を暴く構成がアクション性を違和感なく出しております。
その中で、犯人は誰だという展開でスリラー性を盛り上げます。

シリーズが長いので、装置や設定はマンネリ化した感はありますが、ラストの操り人形になった父親が銃を構える演出は良かったですメタファーを含んでいて。
余計な事件後も描かずに、ジェットコースターの終わりのように一気に終わるラストシーンも良いです。

今作品は、"ジグソウ"事件の模倣犯が起こすスピンオフ作品といったポジションのように感じたので、キャスティングが最大にビックリ仰天した印象です(笑)

それなりに面白かったので、3点を付けさせていただきました。
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