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ドント・ルック・アップのArdorのネタバレレビュー・内容・結末

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

Netflixにて鑑賞
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 オールスターキャストで描く彗星地球衝突までをコメディタッチに描くアップデート版「ディープインパクト」。気候変動など、明らかに地球があと数年でおかしくなるのに政治やビジネスが絡み合って、物事が変わらない事態を皮肉っている。特におかしいのは、ディカプリオ扮する彗星を発見した科学者ミンディが、政治家やビジネスマン、メディアに翻弄されていて、自分が発見したはずの彗星の接近に信頼が揺らいでいたのか、彗星が近づいてきたことに感動するシーン。唯一の良心たるミンディやディビアスキー(ジェニファー・ローレンス)までこのハイプから抜け出せない。
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オールスターキャスト映画として、絶妙の配役で、小娘ジェニファー・ローレンスを全く意に介さない女帝メリル・ストリープみたいなのは過去の映画でもアン・ハサウェイ(プラダを着た悪魔)やエイミー・アダムス(ダウト)などで見てきたがいつ見ても飽きない。
どっかの賞でティモシー・シャラメ(チリ移民なのかな?)の存在をシーンスティーラー賞(映画のいいとこ取り賞)としていたけど、いい意味でシーンスティーラーで構成された映画だったと思う。
ジョナ・ヒルの大統領補佐官はドナルド・トランプJrぽいアホさが出てたし、ケイト・ブランシェットも良かった。アリアナ・グランデはちょっと可愛そうだったけど。
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ただ不満なのは、途中で出てくるIT 企業のBASH。ミンディも科学者ならば、最先端テクノロジーを最初から使用して作戦を考えるはずが、突然計画を強制的に変更する敵として現れる。CEOもアホっぽい喋り方だし(もし現実世界の風刺だとしても、こんなやついる?)。どうも作り手のテクノロジーやそれらの企業に対する偏見が見え隠れしている気がする。そこが残念たった。
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