ペコリンゴ

ナイト・ウォッチャーのペコリンゴのレビュー・感想・評価

ナイト・ウォッチャー(2020年製作の映画)
2.9
記録。
アスペ持ちの青年が、ホテルの部屋に仕掛けた隠しカメラを通して殺人現場を目撃してしまう、という掴みは割と悪くないとは思うけども、サスペンスとしての面白みは殆ど無い。

印象に残るのは、社会生活を営む上で軽くはないハンデを持つ主人公バートが放つ悲哀と切なさ。
傍目から見ると、というか実際に盗撮ではあるんだけど、仕掛けたカメラは決してヨコシマな気持ちからではなく、苦手なコミュニケーションを学ぶという動機からだし、優しくされた女に叶わぬ恋心を抱き、突っ走るところなんかもまたいたたまれない。

極め付けはアスペが治ったかのような描写の後に、残念、夢でしたー的なシーン。これはさすがに不必要だと思うし、全体的にバートの症状が物語に寄与するギミックとして働いて無いので、あまり心証は良くない。もうちょっとどうにかならなかったものかなぁ。