ベイビー

サイコ・ゴアマンのベイビーのレビュー・感想・評価

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)
3.5
この作品を観て悪夢のように感じた。

と言うよりも、ミミの意味の分からない言葉で捲し立てる姿が、最近見た寝起きの悪い夢に出てきた、ある人の喋り方に似ていた。根拠もない言葉を捲し立ててくる人ほど怖いものはない。自分勝手で、わがままで、自己中で、それに支配欲を兼ね備えた人間がたまにいるが、ミミは8歳にして正にその類いの人種。正直、クレイマー確定路線を行く彼女の将来が怖い。

それと、怠惰なくせに言い訳は一丁前で、そのうえ簡単にキレやすい父親のグレッグも苦手だ。絵に描いたようなクズ男が、劇中で「愛」だの「真に恐ろしいのは人間」だと言うのは如何なものかと思う。“お前が言うな”とツッコミを入れたくなるほどで、“この親にしてこの子あり”だと強く感じてしまった。

映像もなかなかグロい。いかにもB級作品らしさが満載で、惨殺シーンなどの力の入れようは「悪魔の毒々モンスター」を想起させ、怪人たちの作り込みは、日本の戦隊モノのオマージュが感じさせた。それはそれで好感触かも。

あと、クレイジーボールのルールだけは、しっかりしておいた方がいいと思った。それで宇宙が救えるのか?
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