エノケン主演のミュージカルコメディの次に木村荘十二が手掛けたのがこの文芸作品で、しかもこれが良く出来ている。確かに『エノケンの魔術師』もドラマ部分の演出は安定感抜群だったけれど、本作では、さらにい…
>>続きを読む父と母がいなくなり、一人水商売を厭わずに生きるヒロインに対して、木村版では同僚の女たちが、彼女の経済的不援助を助けようとして声を掛け合うという構成(演出)がなされており、単なる労働を超えて女性同士の…
>>続きを読む木村荘十二監督は、成瀬巳喜男がPCL移籍後恵まれなかった印象を受けるが、この頃は正しくPCLのエースだった。「放浪記」と言えば成瀬、高峰の作品が定評だが、私は本作の方が好きだ。義父と実母は行商でジプ…
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