牛猫

クレスニクの牛猫のレビュー・感想・評価

クレスニク(2014年製作の映画)
2.5
夏休みに祖父のもとに遊びにきた内気な少年が、いとこたちに唆されて度胸試しに夜の森へ繰り出す話。

短編にありがちな"Don't think, feel."系作品。それが醍醐味といってしまえばそうなのかもしれないけど、いくらなんでも説明不足、描写不足すぎる気がする。

なんとなく内気な主人公が、なんとなく森の中に置いてけぼりにされて、なんとなく不思議な体験をして、なんとなく勇気が出た気がするみたいな。全編通してフワフワと地に足つかない感じ。
でも、幼い頃の記憶って案外そんなものだったかもしれない。毎日漠然と楽しくて漠然とワクワクできていたあの頃を想うと、なんとなくノスタルジーを感じることができた。

あまり馴染みのないスロベニアの映画だったけど、夏休みに森の近くでおじいさんとキャンプというシチュエーションが素敵だと思った。日本ではあまり聞かないけど、ヨーロッパの中央部ではありふれた光景なんだろうか。
火と狼の取り合わせも幻想的で惹かれる。
短い時間で異国の地の情景や文化なんかを垣間見れるのも短編の良いところだと思った。
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