たなしょ

TITANE/チタンのたなしょのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.0
この映画はアガト・ルセルさん主演のスリラードラマ映画。

主人公の幼い頃、車の後部座席に座りながら車のエンジン音の真似をしていた時、父がよそ見をしたことにより事故を
起こす。シートベルトをしていなかった主人公は重症を負い頭にチタンを埋め込むことに。

退院後、何故か分からないが「車」に対して通常の感覚とは違った感覚を覚える。単に車がLikeの好きとは違ったLoveの方の好き。
大人になり彼女はショーダンサーの道へ。といっても普通のショーダンサーではなくモーターショーのダンサー。人々を魅惑するダンスをしているのか、それとも車に対して欲情しているのか。

ショーが終わり男性達からサインを求められるも拒否。一人のファンから後を付けられ強引に求められると髪の簪みたいなので殺害。そこに感情などない。1度汚れた体を洗っていると1台の車が。
欲情した主人公はその車とセックスをする。数日後、目が覚めるとお腹が大きくなっていた。殺人を犯す衝動と車に対する欲情が交錯する。

指名手配されていた主人公は行方不明者に成りすますため変装。行方不明の息子をかかえた1人の消防士と出会う。2人の愛を怪異的に描くのであった。

これは、交通事故で頭にプレートを埋め込まれた女性が車に対して異常な愛を持ち狂気的な運命を辿る物語。



皆さん、これだけ大まかに伝えてきましたがマジで狂ってます。もう冒頭から訳分かんないですよね笑 チタンのプレート埋め込まれたら車に対して欲情して更にセックスまでする..ってもう意味が分からない。皆さんの感情がグチャグチャになること間違いなしです。

カンヌ映画祭のパルムドール賞を受賞されているそうです。映画史を塗り替えるというか..審査員イカれてる人が多いのかな? でもこの作品何故か惹かれてしまう。なんか分かる気がします。

主人公の性癖というか性対象が.. うーんほんとにジェンダーレスという感じがします。ある時は女性に対して、ある時は男性に対して、ある時は車に対して!?
もう性別という垣根を超えた作品なのではと思います。

殺害シーン、なかなかリアリティある故に少しグロい。少し目を背けたくなるというか来るぞという覚悟は出来るものの痛々しい.. これもチタンの力なのか..

ほんとに不思議な作品で狂気的な作品ですが何故か惹かれてしまう。チタン 恐ろしい作品でした。

これはぶっ飛んでるストーリーが好きな方や異常な愛の形を観るのが好きな方にオススメな作品となっております!
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