とりん

ジョン・ウィック:コンセクエンスのとりんのレビュー・感想・評価

3.9
2023年74本目(映画館29本目)

伝説の殺し屋ジョン・ウィックシリーズの4作目。本作を追いかけ出したのが2年前くらいなので、リアルタイムでようやく映画館で鑑賞できた。
徐々に上映時間が長くなっていたが、本作はなんと169分と3時間弱もある。しかしその長さを感じないほどの内容になっている。
前作からの通り世界中の殺し屋から狙われる立場で、世界の殺し屋を束ねる組織である首席連合との戦いを描いている。

ジョンウィックはとにかく泥臭い。
彼は最強とも言える伝説の殺し屋で、次から次に向かってくる敵を返り討ちにしていくのだけれど、毎回ボロボロになりながら戦っている。
前作もなかなかだったが、本作もその瀕死状態ながらも力を振り絞って戦う姿が映し出される。この感じがとても良い。

今回も新たな個性的な殺し屋が続々登場するが、これまでと少し違うのはその殺し屋たちが旧友たちであること。
一方はジョンを味方しようとするが、一方は主席連合に逆らうことが出来ず立ちはだかってくる。
まぁここに感情移入なんてないけれど、それぞれがジョンと鎬を削りあってた殺し屋とあって腕は超一流。
その一人が大阪のコンチネンタルを任されているコウジ・シマヅで、演じるのは真田広之。この手は真田さんの独壇場だな。
さらにその娘役となるのが演技は初なのかイギリス在住で日本でも人気のある歌手Rina Sawayama。そこまで違和感なかったかな。わかってはいたけど、最後の伏線回収も良かったし。

正直ストーリーはあってないようなものだから、ひたすらに殺して殺して殺しまくる。
4作目なのにその殺し方にしっかりバリエーションを持たせてくるし、逐一見せ場を見せつけてくれるのが素晴らしい。
スーツが防弾チョッキというところから、首元しか弱点がないほどの防弾スーツの兵隊まで登場するが、相手を怯ませしっかり急所をついていって圧倒し、最後までキッチリトドメを刺すというところもさすが。
ラストの寺院まで階段を上がりながら敵を倒すシーンはなかなかに。あそこまで転がっていくのかってくらい。常人なら何回死んでることやら。
さらにおデブちゃん殺し屋が態度だけでかい喰わせキャラかと思いきや、まさかの動けるおデブちゃんで、逃げ回る卑怯さもありつつ、戦闘では身のこなしも良く、ジョンを追い詰めるシーンも。

この矢継ぎ早なアクションシーンの連発は映画館で観てこそだなと。Dolby Atmosで観たので音響も素晴らしかった。この内容で3時間弱を感じさせず、スクリーンに釘付けになるのは素晴らしい。
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