great兄やん

アナザーラウンドのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
5.0
【一言で言うと】
「酩酊の行く末」

[あらすじ]
さえない高校教師マーティンと同僚3人は、ノルウェー人哲学者が主張する「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を確かめる実験を開始。仕事中でも構わず酒を飲み続けほろ酔い状態を保つと、授業も楽しくなり生徒たちとの関係も良くなっていくが...。

大傑作。
ストーリー、それにメッセージ性、どれを取っても秀逸と言わざるを得ない作品でした。

マッツ目的で鑑賞したけどまさかこれほどまでに心揺さぶられるとは(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)...
アカデミー賞国際長編映画賞を獲ってから物凄く気になってた今作でしたが、いやはや今年観た傑作映画リストに選出されることは間違い無しでしょう😌

とにかくマッツ・ミケルセンの演技がもう最高に素晴らしかったです!!
マッツが呑み、マッツが酔い、マッツが踊る...これをマッツ以外が演じるなればここまで魅力は増さなかったであろうかの如く存在感と、そして朗らかな面に時折見せる“哀愁”にとても心を打たれました。

特に酔っ払ってはしゃぎまくってるマッツがメチャクチャ可愛かったです☺️

それにストーリーとしてもただ単純にアルコールは悪い!といった決め付けで終えるのではなく、絶妙なユーモアセンスを持ってしてその“危険性”を促していく描き方に監督の卓越したセンスを感じましたね🤔

それから時折シリアスな場面が顔を覗かせるがそれも本当に“時折”で、重くなりがちなストーリーに笑いや心温まる要素を散りばめた演出に思わずホッコリ😊

確かに観る前のイメージと違いすぎて多少なりとものギャップはありましたけど...それでも自分が思い描いていた最悪な展開にはならず、まさに“人生讃歌”として捉えるとより一層今作に対する思い入れが強くなるかもですね( ´∀`)

とにかく鬱屈した人生を飲んで飲まれて解消していく彼らに笑いも涙も誘われる、アルコールにおける“肯定”と“否定”を抜群の“哀愁”を持ってして描き出した素晴らしい傑作でした!!

最終的なオチはどうなるのかな…と思っていたらまさかまさかの圧巻のフィナーレに。
特にこれといった泣ける要素なんてないのに、何故か終盤の“マッツダンス”に涙が止まらなかったです(;ω;)
何故かは知らないけどなんかもう...ヤバかったです😭

自分も20歳になってそれこそお酒は飲めるようにはなったけど、やっぱり飲み過ぎるのはダメですよね😔
ましてや職場で飲むなんて言語道断...と言ってられないのもまた事実。

結局人とお酒は“ほどよい”関係が一番ってことよ😌...