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エージェント・スミスのkuuのレビュー・感想・評価

エージェント・スミス(2019年製作の映画)
3.0
『エージェント・スミス』
原題 Above Suspicion.
製作年 2019年。上映時間 104分。
監督フィリップ・ノイスと『ミシシッピー・バーニング』の脚本家クリス・ジェロルモがタッグを組み、実在の事件をモチーフに描いたクライムサスペンス。
出演はテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラーク(エミリア・クラークはこの映画でウィッグを着用してたそうだが必要性あったんかな)と『ベン・ハー』(2016)のジャック・ヒューストン。
監督のノイスは、ニコール・キッドマン、サム・ニール、ビリー・ゼイン主演の『デッド・カーム/戦慄の航海』(1989)を撮ったオーストラリア人監督で、この作品でハリウッドに進出し、ハリソン・フォード主演の『パトリオット・ゲーム』(1992)や『今そこにある危機』(1994)、デンゼル・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリー主演の『ボーン・コレクター』(1999)など10年間で6作品を監督している。

裏社会に生きる女スミスは薬物所持の現場をFBIに押さえられ、捜査官パットナムから無罪放免の代わりに情報提供者になるよう要請される。パットナムは裕福な不動産開発業者の娘と結婚していたが、スミスに誘惑され関係を持ってしまう。

実話を元にした映画化。
今作品の元ネタ『マークパットナム事件』はノンフィクション小説で以前読んでたのであらすじは知ってました。
正直、ストーリーを知ってるからか可もなく不可もなく、背信の人生の終幕を描いているとしか云えない。
ただ評価できる点もあり、それは、エミリア・クラークがビッチ(失礼)、悪女を巧みに演じています。
今作品の原題は『Above Suspicion』(疑惑の上)を、それがどないして、スパイアクション映画を連想する、邦題『エージェント』なんて冠したんは、確かに惹かれるタイトルにのせられた。
日本版予告編もそれに合わせた様な編集をしてあり、エミリアの役柄はエージェントじゃなく、書き方が低俗ですが、単なるヤク中のチンコロ屋(情報提供者)にすぎない。
捏造過大広告も甚だしいのは否めない。
でもまぁ実際にこないなことがあった上、作品の良し悪しを抜いたら強烈なドラマで、波乱万丈の三角関係、暴力、感情、その他何でもありのファム・ファタールお決まりのノワール映画とは云える。
また、魅力的な脚本と解釈は悪くなく、サスペンス好きの平均的な食欲を満足させるだけのスリルもありました。
ただ、普通のスリラー映画と比べると、アクションの部分は苦しい。
エミリア・クラークが、運命的な恋に落ちる不運な地元の女子を好演していで、エミリア・クラークは、『ゲーム・オブ・スローンズ』のおかげで、国際的にはすでにあったハリウッドのスターダムをようやく手に入れ、ジャック・ヒューストンは、リメイク版『ベン・ハー』の失敗にもかかわらず、以前に他の映画で見せた才能を発揮して、貧しい地元の女子との不倫関係に引き込まれました(正直、不倫ものは苦手ですが)。
成功に導くアカデミー出たてのエージェントを演じていて魅力的やった。
しかし、主人公のトリオの間で三角関係に大きく依存し過ぎてる感も否めない。
この美男美女にマウントされた映画は、フィリップ・ノイスによって監督され、動きが遅く、いくつかの不快感を伴うが、いくつかの強力なラブシーンが追加されてます。
個人的には可もなく不可もなく作品でした。
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