【(アサ)シン エヴァ 補完計画】
暗殺者は暗殺を行う、暗殺者だから。そこに何故も理由も無い。それでいい筈だ。
然し 本作主人公エヴァ(チャステイン)はそこに理由を求めるのだ。
マクガフィンに過ぎぬものに固執してどうする。
語れば語る程、識れば識る程 暗殺者から乖離してゆく。映画(主人公)が多弁だと碌な事に為らない。
母親(デイビス)が話を拒絶するのは つまりそうゆう事だ。
敵(ファレル)が怒るのも然り。
細切れ継ぎ接ぎでやる気の無い近接徒手格闘は勿論、佇む / 歩く / 振り返るといった 基本的所作行動からも何ら訴えかけてくるものがないのも、行動より言説に傾倒している証である。
暗殺者に限らず、不言実行こそ映画である。
《劇場観賞》