もう雪は降らないのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

チェルノブイリからやってきてポーランドの要塞町でマッサーをするジェーニャがスーパーヒーローになるお話。画一的な家々は実際の街並みなんでしょうか。

滅茶苦茶にハマってるジェーニャ。仏像みたいな顔付き。マッサージから催眠術も使って、住民に安らぎを与えていく。その際の森の描写が美しかったです。各人に余り踏み込まないのは面白かったですが、軍人などは浅すぎる気も。

ジェーニャの人間らしさの描写なのか、覗き小屋行ったり、母と重なるヴィカとのセックスシーンをわざわざ入れたり、ちと安直に感じました。チェルノブイリの埃と雪の重なりもいまいち弱い。

思い切りオマージュのような超能力の描写も何だったんだという感じでしたが、ラストのマジックからの消失は面白かったです。一貫してカメラワークがキレイで、ヘッドレストの下からの不細工な顔を繰り返したり、諧謔があって楽しい。

かなり淡白なつくりでしたが、心地よいストーリーの強度で描かれたファンタジー作品でした。