実際に過去に行われていた将棋ＡＩプログラムと、プロ棋士との対決からヒントを得た映画だそうです。人間と機械の対決は、どちらが勝つのでしょうか。
小さなころから将棋が好きで、プロ棋士を目指していた英一（吉沢亮）と、彼のライバルである陸とのお話です。陸との勝負に負けた英一は、プロ棋士になる夢をあきらめ大学生になります。そして、ＡＩ将棋プログラムの世界を知り、最強のプログラムの開発を目指し、プロ棋士との対戦である電脳戦に挑みます。
最初の30分は、英一と陸が、ひたむきに将棋に向かう生い立ちの話です。そしてその後は、プログラムを開発する英一と、対戦相手の陸の悩みや葛藤などの描写が続きます。人間と機械の対決を描いているというより、その周りの人たちの描写に重点を置いている映画です。
人間関係の描写が続くので、映画を見ていると、彼らの気持ちが伝わって来て、自然と感情移入してしまいます。そのおかげで、最後の電脳戦が、本当の試合を見ているようで、目が離せなくなるほど熱中させられます。
さて、AI将棋プログラムと言うと硬そうな技術的な話かなと思いがちですが、全くその逆で、関係する人間の描写が中心になっており、見ごたえのある人間ドラマでした。
