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弱くて強い女たちのkazu1961のレビュー・感想・評価

弱くて強い女たち(2020年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-479
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋台南で夫に逃げられ、3人の娘を女手一つで育て上げた女性、そんな彼女の70歳の誕生日に夫の訃報が。。。夫の葬儀を行う彼女と3人の娘たちとその家族、そして亡くなった夫の愛人を淡々と描いている、そんな作品。それぞれの登場人物のエピソードがキッチリと組み込まれ、それぞれの交錯する想いを、ふとしたセリフや、何気ない過去を含めた出来事をオーバーラップさせ、見事に、そして優しく描いた作品。

🖋️ほんとセリフとセリフの間の行間で伝えるそれぞれの心情描写が素晴らしい。愛人のもとへと去った夫を送る妻、そしてその子供たちの心情、さらにその愛人の心情までが共感を持って伝わって来るのが凄い。。。

🖋️本作のプロデューサー兼主陣の1人として、さらにはエンディングの歌まで歌っているのは1990年代、日本で大人気だったあのビビアン・スー!!それだけでも見どころになります。

🖋️そして英題が『Little Big Women』、『若草物語』の原作「Little Women」を意識した題名になっています。時代の流れの中で翻弄され、一生懸命生きてきた女性たちの物語、その部分を『若草物語』になぞらえているのでしょうね。

🖋️それにしてもオープニングがタクシーの中でのカラオケに始まり、エンディングもタクシーの中のカラオケで終わる。。。タクシーにカラオケがあるのは凄い!!ですね。。。

😌Story:(参考: Cinemandrake)
音信不通だった父が亡くなり、遺された母と娘たち。葬儀という不本意なかたちではあるが、再び一同で集まることになり、それぞれの人生が交錯する。自分たちの知らない父の暮らしと死の現実に向き合うことになった家族は揺れ動く。男という不在を抱えながらも、懸命に家を支えてきた母親は何を思っているのだろうか。その表情は簡単には読み取れない。

🔸Database🔸
・邦題 :『弱くて強い女たち』
・原題 :『孤味 Little Big Women』
・製作国 : 台湾
・初公開 : 2020
・日本公開 : Netflix配信
・上映時間 : 124分
・受賞 : ※※※
・監督 : シュー・チェンチエ
・脚本 : シュー・チェンジエ、ホアン・イークイ
・原作 : ※※※
・撮影 : ジョン・ケン
・音楽 : ブレア・コー
・出演 : チェン・シューファン、ビビアン・スー、シエ・インシュエン

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
2020年・第33回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映作品。
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