さうすぽー

この茫漠たる荒野でのさうすぽーのレビュー・感想・評価

この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)
3.9
自己満足点 77点

トム・ハンクス主演のNetflix配信映画。
彼の作品がNetflix配信というのも新鮮ですし、西部劇をやるというのも新鮮でした。


1870年代のアメリカ南部が舞台で、新聞の読み聞かせ屋のトム・ハンクスがある日先住民の少女に出会い冒険していく物語。

老人と少女という内容はかなり多いです。
内容は冒険物語と二人の絆以外にストーリーに真新しさや驚きは無いので絶賛するほどではありませんが、トム・ハンクス演じる主人公と先住民の少女の交流が非常に良かったです。
二人がそれぞれ悲しい過去に囚われ、心の闇を抱えながら波乱を経て徐々に絆が芽生えていく様が凄く丁寧であり、観ていて感動します。

ちなみに老人と少女の関係性はジョージ・クルーニーのNetflixオリジナル作品「ミッドナイト・スカイ」も同じでしたが、正直ミッドナイト・スカイよりも全然良かったです。


また、「ボーン」シリーズのポール・グリーングラスが監督を手掛けたからか銃撃シーンに緊張感がありました。
銃撃戦自体が派手なわけではありませんが、岩山でのどこから撃ってくるか解らない演出で音楽が無いので、それらが良い緊張感を作ってくれました。


映像は比較的綺麗だと思います。
カメラワークによる太陽光を使った綺麗なライティングだったり広い荒野を綺麗に撮っていたりしていましたが、カメラワークについてはそれほど面白みはありませんでした。
と言うのも、空撮の場面以外ではハンドカメラで映してる所が多かったので固定カメラで綺麗な映像を撮ってほしかったです。
恐らく、ロジャー・ディーキンスが撮っていたらもっと素晴らしい映像が撮れていたかな?と思ったりしました。


もしかしたら、映画館で観たらもっと感動したかもしれませんが、Netflixというパソコンの小さな画面で観た結果感動が少し薄くなってしまったかもしれません。
ですが、良い映画が観れたことに間違いはありません!