三次元からきたブロンディ

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期の三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

4.1
記録

フランシス・フォード・コッポラが自身が手掛けたPART3の構成に納得行かず、原作者マリオ・プーゾと当初考えていた物語に沿ってまた新たに編集した作品。私もオリジナル版を観た時どこか払拭出来ない部分があり、今作を鑑賞し両作見比べると後者の方が断然良い。

ここまで印象が変わった作品は生まれて初めてかもしれない。PARTⅢでは次兄フレドへの贖罪でもあったが、今回の再編集版はそれを踏まえつつ二人の妻ケイ、アポロニアへの贖罪も新たに追加されている。

映像はオリジナル版とほぼ一緒だが、序盤〜終盤まで削除・追加された場面が何ヵ所か見受けられる。PARTⅢは蛇足感が拭い切れないまま終わってしまい作品として失望してしまったが、再編集版はシリーズを通して物語が繋がっているので、すんなり内容が入れる様になっている。

ただ一つだけ批判するとシリーズの特徴でもあった撮影・照明の影の演出が乏しく深みがない。折角シリーズに渡って撮影監督を務めたゴードン・ウィリスなのに勿体なかった。そこだけが正直否めなかった。

しかしオリジナル版より良いので、一度観る価値がある作品だ!