このレビューはネタバレを含みます
バイオリンの先生アナが才能あるアレクサンダーを引き受けてずっとテンパって息子とも険悪になるお話。丁寧なカメラワークが印象的で安心感がありました。
アナ、強迫性障害みたいな動きしたりずっとそわそわしてて、メンタルやられてる様子がよく出てました。なかにはその場だけの描写もあったり。
息子のヨナスは母アナに対して複雑な感情の様子。そんな内面を表すような目線が素晴らしかったです。アナの親父もイカれてそうでしたが、何だったのやら。前立腺やられてるシーン要るかな…。
ラストはグロテスク。死にかけのアレクサンダーは蚊帳の外で、親子の素朴かつ内在的に歪んだ愛情が残るという。結局アレクサンダーは話としては単なる当て馬でいい面の皮。
余計なものは思い切り良く省かれていてテンポが良く、親子関係の不可解性やグロテスクさが描かれているような作品でした。