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バズ・ライトイヤーのBellenのネタバレレビュー・内容・結末

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

●トイ・ストーリーシリーズを非常に懐かしく思いながら観る本作。アンディがクリスマスプレゼントにもらったバズ・ライトイヤーだが、そのバズを欲しいと思うきっかけとなったアンディが観ていた映画が本作という設定。

●話自体は可もなく不可もない楽に楽しく観れるSF作品という感じ。バズを含む一行が変な惑星に間違って降り立ち、そこから脱却しようと超高速?速度に達しようと飛行を試みるが、一度の飛行ごとに自分以外は4年ほどの月日が経過してしまい、何度も挑戦しているうちに元のバディだった人が死に、その孫世代が飛行士になってしまう。その孫と今度こそ脱却しようとした際、最大の敵(ザーグ/ザク)が現れるが、なんとそれはもう一人の自分。この辺りのトリックはあまり気にもしていなかったが、どうやら超高速飛行をすると時空が歪む模様。

●もう一人のバズはだいぶ老けているが、このバズはバズでなんと過去に時空を戻すことを考えていて、それに必要な燃料が今のバズが持っている燃料。つまり、①時空を全て戻してそもそも惑星降り立たず自分達の惑星に戻るというシナリオ(老人バズ)、②異惑星に降り立ったことも運命を受け入れ、その後そこで暮らしていった人々の人生やその次の世代(孫を含む)のありのままを受け入れるシナリオ(現世バズ)、の二者択一となり、両バズが決死の決闘を行うような展開。

●アクション要素は割とどうでも良いとして、自分が最も引っかかったのが、劇中、②が完全に正しく、①と対峙するという勧善懲悪的な描かれ方をしていたこと。果たしてはそれはそうなのだろうか。老人バズだって、人生を費やして変な惑星に降り立った全ての人の運命をなんとか覆そうと(劇中、この点が独りよがりと描かれる)するわけだが、果たしてはそれは本当に独りよがりなのか。自分達の惑星に住む仲間や家族からすると、ついに還ってこなかったというのがシナリオ②なわけで、ここは本当はそんな単純な勧善懲悪ではないというのが自分の感想。

●なんにせよ、そんなに頭を使う映画ではないし、トイストーリーのアナザーストーリーとして、楽しく観られる作品ではあると思う。

●なお、バズの相手として登場するネコ型ロボット(ソックス)はめちゃ可愛い。

●無限の彼方へ、さぁ行くぞ=infinity and the beyond
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