むぎちゃ

ワン・モア・ライフ!のむぎちゃのレビュー・感想・評価

ワン・モア・ライフ!(2019年製作の映画)
3.3
スムージーは過大評価


皆いつか来ると知っているはずなのに、見て見ぬふりをしている、死。
それを見つめていれば自分が何をしてこなかったか、するべきかが分かる…。
と、文字にすると結構なシリアスさだけど、ユーモアと温かさと国民性ゆえかのユルさで描ききったのは面白い。

けど、何かありそうで、何かドカンと山場を迎えそうで、でもそんなに波はやって来ずにしれっと終わってしまったなーってのが正直なところ。

だがしかし、この映画でやはり気になる存在が主人公の娘。劇中、唯一主人公に理屈と正論で説教していたキャラクターだ。
それが単なるよくありがちな「世の中全てわかった気でいるイタいティーンエイジャー」であればそれまでだが、終盤も終盤で二人きりになった途端デレ始めるところが実に不自然かつ不気味。
もしかしたら彼女、知っていたんじゃないかなと。
自堕落な性格を治しなさいよと厳しく諭し続けて、それでも結局死んじゃった父との最後の時間は寄り添ってあげようと。
だってあのタイミングで急にやったことも無い人生ゲーム引っ張り出して、かなりこの映画のテーマに沿ったルールブック読み始めてさ。かなり不自然だよね。
ラストも喧嘩したからちょうど帰ってきただって。うっそだー。

ただこの説を推していきたい反面、映画全体のユルさと世界観に全くマッチしとらんのよね…。
「こうだとしたら面白いな」って考察は好きなのだが、これに関しては乖離しすぎかなぁ~
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