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ホロコーストの罪人のwoosのレビュー・感想・評価

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)
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新宿武蔵野館にて字幕版を鑑賞。
2021年新作劇場鑑賞36作目。
客席はほぼ満席。
テーマ「負の歴史」

[全体として]
ホロコーストものとして、真っ先に連想したのが『サウルの息子』だったのだが、そちらはアウシュビッツの中の話なので、本作を観た後そっちを観ると、より差別なんてマジでクソだなと強烈に思うんではないだろうか?
お話はナチスによってノルウェーのあるユダヤ人一家に襲いかかる悲劇を描いているが、積極的にナチスにユダヤ人を差し出すのは、同じノルウェーのアーリア人なのである。

[良かったところ]
重たい内容ではあったがオスロの美しい街や建物は見応えがあった。
本当に考えさせられるのが、世の中がああなってしまったとき自分が同じ状況でアーリア人だった場合、正しい行動を取れる自信がない。きっと多くの人がそうだろうと思う。
実際日本人も関東大震災後の朝鮮人虐殺とかやっているわけだし、あの時のドイツ人やナチスに占領された国だけがやっているわけではなく全ての人間がやってしまう間違いだと思う。
だからこんな世の中にならないよう国民が政治を監視することは必要だろうし、集団心理で動かないように一人一人が気をつけていくしかないという思いを強くさせられた。

[気になったところ]
戦後の話がなぜそうなったのかが気になった。

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終戦の時期に限りませんが毎年蒸し返して忘れないようにしないといけない話の一つだと思います。
おすすめです。
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