現状2021年の映画ナンバーワン。なぜなら今年映画館で観たどの作品よりも楽しい時間を過ごすことが出来たから🤗正直最初は「自分と音楽の好みが合わないかな？」と思っていましたがそんなのは杞憂！立ち上がったり声が出せないのが良い意味でつらかった笑。
元トーキング・ヘッズのメンバーで、現在はソロ活動をするデヴィッド・バーンが手掛けたアルバムを基にしたブロードウェイの舞台が評判を呼ぶ。これを受けてデヴィッドは映画監督のスパイク・リーに映像化の話を持ち掛け本作が完成する。冒頭ではプラスティックの脳を手にしたデヴィッドが登場。人間の脳の進化や、現代社会が抱えるさまざまな問題について語り始める。
自分はトーキング・ヘッズもデヴィッド・バーンも知らなかったため、楽しめるか不安でしたがまったくの杞憂でした。のっけから脳の模型を持ち出して「人間の脳の神経細胞は〜…」がどうとか言い出した時には「おっ…😅」と若干ヒイたスタンスになりましたが、観続けていくとデヴィッド・バーンが言いたかったことがわかりますね。
最初はデヴィッド・バーンとダンサー2人で進みますが、曲をやるにつれパフォーマーが出るわ出るわ。要は圧倒的なパフォーマンスを魅せるために、楽器をコードレスにしたりアンプが無かったりするんですよね。もちろんドラムセットも無いため各々がそれぞれの楽器をするわけです。
てか、いくらステージ上がスッキリしているとは言え、あれだけ動き回ることって普通できます？一流のパフォーマーたちが物凄いリハーサルを重ねないと不可能ですよね。しかも全員が裸足っていう。さらに皆さん表情も豊かなので一度観たら全員を好きになるでしょう。個人的にはギターの人のスタイリッシュさが好き。
そして更に演奏が進むにつれ、とあるメッセージ性が浮かんできます。それは人種問題と移民問題。ネタバレになるのでアーティスト名は伏せますが、とある曲のカバーを歌うんですよね。デヴィッド・バーンが言う「私たちは様々な人種と出身地で構成されています。1人でも欠けていたらこのステージは成立しません」と言う場面が素晴らしい。なるほど、スパイク・リー監督が本作を手掛けたのも納得。
最初から最後まで素晴らしい歌と演奏あり、メッセージ性あり、目を奪われるパフォーマンスあり…とこれを2,000円くらいで観られるのは全然惜しくありませんね。むしろ安いくらい。映画と言うべきかは微妙な点と、パンフレットに細かいメンバー紹介が無いのが不満でしたが、間違いなく映画館で観るべき作品！こういう映画が今後、もっと増えていってもいいのよ？😘
