円柱野郎

アクアマン/失われた王国の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

DCEUシリーズの13作目。
前作でアクアマンに破れたケインが復讐の機会を探る中でブラック・トライデントを手に入れる。
それにより失われた王国の王の力を手に入れるが…。

製作面で紆余曲折あったDCEUも本作で最終作。
結局ユニバースとしての風呂敷は閉じきらないままになってしまったのが残念でなりません。
とりあえずそのことは脇においておくとするならば、本作は「アクアマン」シリーズの2作目としては普通に楽しめるアクションアドベンチャーになっていたのかなとは思う。
アーサーの軽いノリと、かつて戦った弟・オームとの共闘という展開は、王道だけど真っ当な続編感があって悪くなかったし、復讐に燃えるブラックマンタが(個人的に造形が好みなので)たっぷりと暴れてくれるのもいい感じ。
まあ予定調和以外の何物でもないと言われたらそうなんだけど。
あと敵方に良心のある科学者がいるっていうのはちょっとご都合主義な感じはするかな。

海のものをモチーフにした機械としてシュモクザメのような潜水艦などが出てくるけど、タコのような潜水艇については「マトリックス」の“スクウィッディー”を思い出したりもした。
まあこの辺は遊び心も感じる部分か。
逆に火山島の巨大生物は適当に昆虫が大きくなっただけなので特にそそられはしなかったけど、まあ「アドベンチャーしてるなあ」ということは伝わった。

結局のところ、単体作品としては普通に楽しめたものの、ヒーロー映画としてはマンネリの域からは出ていないのがちょっと物足りない。
そして何よりDCEUの締めくくりとしては全く機能していないのがモヤモヤするところでもある。
それはこの作品がどうのというより、ワーナーという映画会社の問題だとは思うけれどね。
円柱野郎

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