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モキシー ~私たちのムーブメント~のkuuのレビュー・感想・評価

3.7
『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』原題Moxie.
製作年2021年。上映時間111分。

学校での性差別に立ち向かう女子高生たちの奮闘を描いたアメリカン青春ドラマ。 
ジェニファー・マチューの同名小説(2015年のフィクション本『Moxie:ANovel』未読)を原作に人気コメディアンのエイミー・ポーラーがメガホンをとった。
ハドリー・ロビンソン(映画『もう終わりにしよう』は近いうちみようと思てますその女優さん)が主演を務め、母リサ役をポーラー監督が自ら演じてる。
共演に小生が嵌まったドラマシリーズ『レギオン』のローレン・サイ、シュワちゃんの息子パトリック・シュワルツェネッガー、これがまた男前でした。

モキシーは、主人公のヴィヴィアンが作るZINE(ZINEは、好きなものを自由な手法でひとつの冊子にまとめるという、新しい表現方法)のタイトル。

内向的な女子高生ヴィヴィアンは、校内にはびこる性差別や不公平にうんざりしながらも、親友クラウディアとともに目立たないよう過ごしていた。
そんな中、男子生徒からの嫌がらせに負けない転校生ルーシーの存在や、かつて反骨精神旺盛だった母ちゃんのリサに触発され、ヴィヴィアンは校内の性差別を告発する冊子『モキシー』を匿名で発行。
冊子は反響を呼び、やがて学校に大きな変化を巻き起こす。

今作品は、10代の女子がフェミニズムに目覚める様子を、個人的や集団が本来持っている潜在能力を引き出し、湧き出させることと、より幅広い会話から導かれる何かへの参加の両方として描いてる。
コテコテのフェミニズム推奨物語でもなかったかな。
主人公ビビアンは、『Moxie』ちゅう同人誌を作り、印刷し、匿名で配布することを思いつく。
このアイデアはすぐに校内で雪だるま式に広がり、あらゆる派閥や友情を超えた小さな反乱へと発展していく。
社会の縮図的に今作品を描いてる。
キャスティングは、若手俳優ながら、お互いに善きハーモニーを奏でてると思いました。
彼ら彼女たちの演技は幅広く、魅力的で、古典的なハイスクール・コメディのような雰囲気を与えなくはないけど、親しみやすさは損なわれてへんし、古くさくもない。
人種差別や、ジェンダー、ハンデある女子の視点が自然にかみ合ってた。
でも、本作品では要になるんは、ヴィヴィアンが簡単に勝利を得られるわけちゃうってこと。
例えば、彼女の反抗期の考え方は、自分に与えられた相対的な特権によって形成されてる。
親友のクラウディア(ローレン・ツァイ)は、移民の両親の犠牲を常に念頭に置いてるけど、それとは全く違う。今作品の感情をより強く揺さぶるのは、多様性(包括かな)と理解の感覚やし、特に、時折メディアを介して映画に忍び込んでくる、
#MeToo運動ちゅう広い文脈の中で考えるとなおさら個人的には興味深かったし、考えさせられたっす。
もちろんオッサンの小生が観ても面白かったっすよ。
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