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邪魔者は殺せのkazu1961のレビュー・感想・評価

邪魔者は殺せ(1947年製作の映画)
3.6
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-623 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-493

🖋 終始、緊迫感のある逃走場面でのカメラワークは見ものですね。キャロル・リード監督が『第三の男』の2年前に手がけた犯罪サスペンスです。ストーリー展開はそれほど起伏に富んだものではありませんが、とにかく『第三の男』のリード監督、同様の画面を斜めに映す構図や、幻覚描写などの斬新な表現や陰鬱な雨、美しい雪による演出効果など独特の映像美は見応えあります。

🖋物語は、IRAの指導的立場にあったテロリストリーダー、ジョニーが、抗争の中で誤って人を殺してしまい、逃亡を続けていく姿を研ぎ澄まされた演出で描いて行きます。その逃亡する主人公ジョニーの物語よりは、街の人々が傷ついたジョニーに出会い、接するときの微妙さ、それぞれの立場での対応の描き方がうまい。

🖋主人公ジョニーを演じる、まだ若い頃のジェームズ・メイソンも好演。ラストの雪のシーンはとても印象的でした。

🖋『失われた男』(69)は本作のリメイクにあたります。

😔Story:(参考:ザ ・シネマ)
イギリスからの独立を目的とする北アイルランドの地下組織リーダー、ジョニーが刑務所を脱走。活動に必要な資金を確保するため、ジョニーは腹心デニスら仲間を連れて工場を襲い現金を奪う。だが、逃げ遅れたジョニーが社員に気づかれて銃弾を浴び、仲間が運転する逃走車に必死でしがみつくも振り落とされてしまう。警察の非常線が張られる中、ジョニーは瀕死の重傷を負いながら単独で逃亡し、彼を助けようとデニスが街へ飛び出す。

🔸Database🔸
・邦題 :『邪魔者は殺せ』
・原題 :『Odd Man Out』
・製作国 : イギリス
・初公開 : 1947
・日本公開 : 1951/08/28
・上映時間 : 117分
・受賞 : ※※※
・監督 : キャロル・リード
・脚本 : F・L・グリーン、ロバート・C・シェリフ
・原作 : F・L・グリーン
・撮影 : ロバート・クラスカー
・音楽 : ウィリアム・オルウィン
・出演 : ジェームズ・メイソン、キャスリーン・ライアン、ロバート・ニュートン、シリル・キューザック、ダン・オハーリヒー

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「第三の男」「堕ちた偶像」並びに「最後の突撃」のキャロル・リードが製作・監督した一九四七年度作品。脚本はF・L・グリーンの小説から、原作者自身と「四重奏」「純愛の誓い」のR・C・シェリフが共同で執筆した。「ヘンリー五世(1945)」「逢びき」のロバート・クラスカーが撮影、「最後の突撃」のウィリアム・オルウィンが作曲、「ヘンリー五世(1945)」ロジャー・ファースが美術を夫々担当し、主演は「霧の夜の戦慄(1947)」のジェームズ・メイソンと新人キャスリーン・ライアン(映画第一回)で、「幸福なる種族」のロバート・ニュートン、「船団最後の日」のロバート・ビーティ、F・J・マッコーミック、「誘惑の港」のウィリアム・ハートネル、「青い珊瑚礁」のシリル・キューサック、「夜霧の都」のフェイ・コンプトン、W・G・フェイ、デニス・オデァ、ダン・オハーリー等が共演する。
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