撲殺

ノーカントリーの撲殺のネタバレレビュー・内容・結末

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ハビエル・バルデムの映画。彼が演じる殺し屋のアントン・シガーがとにかく恐ろしい。車が欲しいから持ち主を殺す。邪魔なら雇い主であろうと躊躇なく殺す。殺すのに迷ったらコイントスで決める。これでもかとサイコっぷりを見せつけてくる。

話はシンプルでマフィアの金を盗んだ主人公のルウェリン・モスという元軍人の男が金の持ち主に雇われた殺し屋シガーに追われる話だ。シガーは化け物だがモスも相当強い。シガーは自分の正義に対して非常に忠実であり、対するモスも「金が欲しい」という目的に対して非常に忠実である。何かこれという拠り所や信念がある人間は強いということか。
モスの最期があまりにもあっけないのはコーエン兄弟らしいのかも。信念がブレた方の負けという結果に。

全体的にBGMが少ないため、緊張感が常に漂う。特に中盤のホテルでの攻防は緊張感が凄まじい。

これを見てシガーが使う屠殺用の空気銃が欲しくなったのは私だけではあるまい。
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