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真夜中乙女戦争のkuuのレビュー・感想・評価

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)
3.0
『真夜中乙女戦争』
映倫区分 G.
製作年 2022年。上映時間 113分。

若者を中心に圧倒的支持を集めるかぁ、おっちゃん知らんねけど作家Fの小説『真夜中乙女戦争』てのを、はぁウレとるなぁ永瀬廉(King&Prince)主演で実写映画化。
"先輩”を池田エライザ、“黒服”柄本佑が演じる(なんでほぼ同じ顔の柄本時生と違い男前なんやろなぁ佑は雰囲気で酔っちまう)。監督・脚本は二宮健。

上京して1人暮らしを始めた大学生の“私”は、友達も恋人もできず鬱屈とした日々を送っていた。
そんな中、『かくれんぼ同好会』で出会った冷酷で聡明な“先輩”に惹かれていく。
さらに、圧倒的カリスマ性で他人の心を一瞬で掌握してしまう謎の男“黒服”との出会いにより、退屈だった私の日常は一変。
始めは他愛のないイタズラを繰り返す彼らだったが、ささやかだった反逆は次第に過激さを増し、『真夜中乙女戦争』という名の東京破壊計画へと発展していく。

※🙇‍♂️毒舌モードだと思いますし、もし、この作品を愛されてる方はスルーしてください。

初っぱなから森光子ビックリのでんぐり返し東京夜景、東京タワーなど、意味不明なシーン(結末に繋がんのやろけど)、煤けた学校の廊下の回転シーン、監督はきっと森光子の『放浪記』のファンに違いない。
いや、赤江珠緒バージョンかな?
兎に角、不明にスーッと迫るシーンはホラーかよ。
池田エライザが得意気に歌を唄いあげるシーン。
おっちゃんは分からんねんそれが今作品に必要なんかを。
ニーチェってオッサンが使う用語のルサンチン(弱者の強者に対する憎悪をみたそうとする復讐心が、内攻的に鬱積した心理)を秘めた主人公なんやろなぁとは分かる。
分かるよおっちゃんには。
また、ニーチェのようなニヒリストに君が憧れるんもよー分かる。
しかし、君の言葉ブレを感じんねん。
ただ、ニヒリズムを美しいかのように思い(実際美しいのかも知れないが突き詰めることなく)、それを演じる己の姿に酔う若い君の気持ちが良く分かる。
しかし、おっさんは、それが若者にありがちな軽い陶酔やと分かるねんなぁ。
何故なら、君の言葉には一定してないねん。
聞いてて、ケツがむず痒く、君はケツが青い。
君はシンデレラガールMy precious one
You’re the only flowering heroine
まぁそれ故に、シャーアズナブルの云うところの、認めたくはないだろうが、
『若さ故の過ち』
なんやねんで。
ただ、そう書いてても、君の気持ちは多少は推測することできるが、ぶっちゃけ何を考えているのかがわかり難いし、君が男前故にニクい廉くん。
もし君がチビでブタでメガネの、しかも息の臭いクロちゃんの様な若者ならある意味偏見で憎むだろう。
おっさんからしたら、君が何も考えていないのと同じに思えるわ。
クロちゃんはある意味計算ずくやろけど。
多くの歳を重ねた者には、この主人公に理解はもてても、共感するのはチト難しいんちゃうかな。
また、柄本佑が演じる黒服の世界観も意味不明かな。
黒服て云えば、おっちゃんが描いてしまうのは、夜のお店の従業員のことなんすわ。
これがまた、柄本佑ではなく、柄本時生、若しくは、柄本明が演じてたら笑えたが、佑くんもまた男前やし、笑うに嗤えない哭けてくる。
黒服が主人公と内面世界を論じあってるし聞き入ったら、アレヨアレヨとメンタルの破壊が始まり、まるで明太子を指でブチューっと潰すようなフィジカルな毀損に掏り変え、メルカリ(オークションアプリ)なら
掏り変え防止の観点から取引終了しましたらノークレームノーリターンで
って云われまっせ。
深ァーイ哲学のお話をしてると見せてから~の、オーラ漂わした
ただの張りぼて衒学趣味やん。
ニヒリズムだとか、イカれた労働条件やら、世の中の不条理を徳として見やがれと気持ちは分からんでもない。
でも多くの人はそのイカれた労働条件を知ってるし、知っていても生きるためにやらざるえないのも知ってる。
大学の2時間の講義の値段を計算して講師に詰め寄り抗議(講義と抗議をかけました)頭があるなら、君たちがやってることを日本のポリスマンが見逃すはずがないのも分かるはず。
日本のポリスマンは優秀やし、そないな湿気たことしたらリー即で捕まるし、そないな事すんなよ(作中はどうしてか捕まらないが)。
また、爆弾をホイホイと作れる品ではないで。
ゴキブリホイホイもホイホイとは作れない。
ホウ酸団子ならネットで調べながらは出来るが。
確かに灰皿をポンと燃え上がらす程度なら、ドラゴン花火の筒に、爆竹の火薬三箱位分集めて詰めれば(棒でツツキ固めながら合間に鉄屑を入れ)事足りるが、君たちがやろうとしてる爆弾の製造方法、値段は桁がちゃいまっせ。
計算すれば分かるやろ頭エエのやし。
それを製造するのに、どんなけの労力(工場数棟)いるか弾き出せるやろに。
それを弾けよ。
爆弾、花火を弾く前に。
それなら、その資金でもっと健全な闘いを挑めよ。
本宮ひろ志漫画の様に。
でもまぁ、先にも書いたように、それが若さ故の過ちなんやろね。
机上の哲学の作品故に、主人公のリアリティが全くない。
ないなら、いっそどこの世界なんやろと想像できる架空の世界で作品を描いたら多少リアリティあったかな。
永瀬廉、柄本佑、池田エライザは美男美女やし目の保養としては最適な作品やし、演技も悪くないんやし、彼ら俳優陣が違うシナリオでの作品を見てみたいかな。
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