結局カレー

そして、バトンは渡されたの結局カレーのレビュー・感想・評価

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
2.9
苗字が4回変わった優子ちゃん。血の繋がらない親たちが娘への愛情のバトンを繋げていくハートフル映画。

親子関係って単純なようですごく難しくて、家族を想った行動を踏み出すには自分の人生や大切なものを犠牲にしなければいけないことが多々ある。もちろん世の中の親たちみんなが易々と犠牲を払えるわけではなくて、現に優子ちゃんの実父も自分の人生の夢を選んだ。そんな身内でも躊躇するような人生を捧げる愛情を梨花さんも森宮さんも惜しみなく注いでいた姿を見て、例え戸籍上他人同士であれど愛情が確かであれば当人にとってそれはもう犠牲ではなく自分の意志で選んだ一つの人生なんだなと思った。

と、ハートフル映画として評価できる一面もあるけど全体的にはツッコミどころが多かったのも確か。物語の展開は予告も見た上だと割と察しがついてしまったし、梨花さんの自由奔放ぶりは答え合わせをした上でも腑に落ちないところがあり正直そこまで感情移入はできなかった。実父との連絡を絶たせるのヤバ。
優子ちゃんが真っ直ぐ育ったからオールオッケーになっただけで常人なら超人生ハードモードストーリーだったと思う。