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屋敷女 ノーカット 完全版のYYamadaのレビュー・感想・評価

屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)
3.7
【ホラー映画のススメ】
◆作品名:
屋敷女 ノーカット完全版 (2007)
◆映倫区分 / 日本 : R18+
◆ホラーの要素
 謎の女の殺戮が視聴者の恐怖を煽る
◆恐怖の種類とレベル
 精神的恐怖 ★★★★☆
 肉体的恐怖 ★★★★★
 知識的恐怖 ★★☆☆☆

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・クリスマスイブの真夜中、出産を目前にした妊婦サラの家に黒い服を着た不審な女が訪れる。女が家に押し入ろうとしたためサラが警察を呼ぶと、女は姿を消す。
・ひと安心して床に就くサラだったが、なんと女はすでに家の中に侵入しており、大きなハサミを手に恐ろしい形相でサラに襲い掛かる。女の目的もわからず、衝撃と恐怖に包まれるサラだったが、そこで陣痛が起きてしまい……

〈見処〉
①この女、凶暴につき——
凄絶な恐怖を描くノーカット完全版
・『屋敷女』(原題:À l'intérieur、英題:Inside)は、2007年にフランスで製作されたスプラッター・サスペンス映画。
・本作は『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』のベアトリス・ダルが屋敷女=女殺人鬼を怪演。メガホンをとったのは、初監督作となる本作で高く評価されたアレクサンドル・バスティロ&ジュリアン・モーリー。
・本作は残虐表現が激しく、2007年の日本の劇場公開時に映倫から審査を拒否されたため、日本の配給会社が自主的に修正を加え公開された。また、日本ではその無修正映像を観ることが出来る唯一の方法であった廃盤のセル版DVDに対してプレミアがつくなど、幻の作品と化していたが、2021年7月にノーカット完全版が劇場公開された。

②結び…本作の見処は?
3大フレンチ・ホラーのうち、最グロテスク映画。妊婦と愛猫家は、鑑賞を避けたほうが良いかも。
◎: 自宅内というワン・シチュエーションにて、妊婦に対する暴行という禁じ手を描く作品。完全版ではボカシが外れた終盤の殺戮シーンは、良いも悪いも直視が辛い。
◎: 屋敷女による狂暴性と歪な母性愛の源泉が終盤に明らかになるなど、サスペンス仕立ての作品となっている。
○: 胎児の視点を描く斬新な演出もオリジナリティが高い。
▲: 強い女性陣に対して、男性陣は単なる「血液供給係」にて、存在感なし。
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