【アクション映画のススメ】
イコライザー THE FINAL (2023)
◆ジャンル
現代劇/「自警団」アクション
◆類似作品
・ジョン・ウィック (2014)
・ドント・ブリーズ (2016)
・Mr.ノーバディ (2021)
〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・シチリアでの事件で負傷し心身ともに限界を迎えたマッコールは、アマルフィ海岸沿いの静かな田舎町にたどり着く。身内のように温かく接してくれる人々の存在に救われた彼は、この町を安住の地にすることを心に誓い、イコライザーのスイッチともいうべき腕時計を外すことを決意する。
・しかしその町にも魔の手が迫り、マッコールは大切な人々を守るため再びイコライザーの仕事を開始。やがて事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと拡大していく…
〈見処〉
①9秒で終わらせる。最強の最速の最後。
・『イコライザー THE FINAL』(原題:The Equalizer 3)は、2023年に製作されたアクション・クライム・スリラー映画。
・「均衡を保つ者」を意味し、名優デンゼル・ワシントンが世の悪を完全抹消する闇の仕事請負人を演じる人気アクション「イコライザー」のシリーズ最終章となる第3作。
・共演は、マッコールの過去に深く関わる謎のCIAエージェントをダコタ・ファニングが演じ『マイ・ボディガード』以来18年ぶりにワシントンと共演した。
・監督は、前2作に続いてアントワン・フークア。イタリアを舞台に主人公ロバート・マッコールが最後にして最大の戦いに挑む姿が描かれ、その壮絶なアクションシーンにより、日本では「R15+」指定として公開されている。
②アントワーン・フークア
・1966年生まれの米国のアフリカ系映画監督アントワーン・フークアは、ヒップホップグループ「Heavy D & the Boyz」のMusic Videoで頭角を現し、プリンスをはじめ大物アーティストのMVや企業CMを多数監督したキャリアを持つ。
・1998年には、チョウ・ユンファ主演のアクション『リプレイスメント・キラー』にて長編映画監督デビュー。
・続く『トレーニング デイ』(2001)では主演のデンゼル・ワシントンをアカデミー主演男優賞に導き、以降ワシントンとは『イコライザー』シリーズ(2014・2018・2023)や西部劇『マグニフィセント・セブン』(2016)でもタッグを組む「盟友」関係にある。
・その他代表作は『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013)、『サウスポー』(2015)など。アクション大作に定評のある監督である。
③結び…本作の見処は?
「ナーメテーター」ジャンル最高峰シリーズ最終章は「究極の勧善懲悪」にして、久々に出会えた「夢中で鑑賞出来る娯楽映画」でした。
◎:「敵役目線で恐い」…齢68歳、デンゼル・ワシントンによる狂気の演技は、ヤラレ役に同情を覚えるほど、リアルでグロテスクな恐怖を覚える作品。
◎:「上映時間109分」とは思えないほど、密度の濃い作品となっているのは、鑑賞者の想定どおりのストーリーラインでありながら、予想を超える緊迫感を得られる脚本にある。終盤には「敵」「味方」双方に感情移入出来る稀有なスリラーアクション。
◎:「アメリカ人監督が製作したイタリア・マフィア映画」。そのメガホンをとったのが、西部劇『マグニフィセント・セブン』の監督を務めたアントワーン・フークアである点では「逆マカロニ・ウェスタン」?
✕: 本作を除き、シリーズ作品に出演しないデンゼル・ワシントンとフークア監督がともに「本作が最終章」で発言をしているが、『THE FINAL』をつけた邦題には大いに失望。
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「武器あり」「仕込みあり」の条件下では、本作主人公ロバート・マッコール氏の戦闘力は、ジョン・ウィック氏を上回ると判定します。