新解釈を経て、大幅に生まれ変わった現代版シンデレラ。
というより狙いは明白で、メジャー楽曲を使ったミュージカルの下地にシンデレラを無理矢理持ってきた…と言った方が的確か。
ストーリーも投げっぱなしの部分が多く鋭さはなく物足りなさありで、全体的な作りはティーン向け。
その分、ポップでライトでカラフルな世界観は何も考えずに没入出来てエンターテイメント力は十分保証。
しかしやはりミュージカル作品は劇場で観ないとそのエネルギーは大幅減で、配信との相性は控えめに言っても最悪。
勿論それでもを主役のカミラ・カベロを筆頭に役者陣は皆美しく輝き、特に大御所イディナ・メンゼルは流石の圧倒的存在感。
こうして不朽の名作は時代に合わせいくらアップデートし続けても、元来もつ普遍的なテーマは衰えない事をしっかりと証明。
だが「愛がすべて」と言う価値観こそ、いささか安易で時代遅れでは。
