たなしょ

ロンドン釘爆弾事件: 犯人捜査録のたなしょのレビュー・感想・評価

3.0
この映画は1999年のロンドンで実際に起きた連続爆弾事件の全容をまとめたドキュメンタリー。

最初の爆弾は黒人が多く住む街のブリクストン。1人が怪しげなバックを見つけ中には爆弾らしきものが。
警察に通報はしたものの爆弾が爆発。
死者は出なかったものの釘爆弾であったため釘が複数の人に貫通し、体の一部や聴覚を失うものなど多数いた。
釘が子どもの頭蓋骨の中に入ってるシーン..とても恐ろしい。

警察は捜査に乗り出すものの目撃者は無し。一方で民間の情報収集機関のサーチライトの一員が極右の団体に潜入。
BNPに潜入。爆弾の製造方法や人種差別主義などを目の当たりにする。

最初の事件から7日後、舞台はブリック・レーン。停めてある車から爆弾が爆発。 死者は出なかったものの複数の負傷者を出した。この事件の前に地元新聞社にアジア系の方に向けた脅迫状が届いたものの国は動かず。

最後にゲイの方が多く集まる街ソーホー。この場所のパブで爆弾が爆発。死亡者3人を含む多数の負傷者を出した。

最後の事件の前に犯人と思しき人物の顔を公開していたのだが防ぐことはできなかった。しかし、潜入していた人物の証言により犯人を特定。犯人を逮捕するのであった。

これは人種差別主義者の卑劣な犯行によって様々な人種の方が被害にあった釘爆弾事件の全てを映したお話。



当時の警察は白人が多かったため黒人に対する差別が残っていたことを知り、少し残念。警察は市民を救うはずなのではと問いかけたくなる。

潜入捜査していた人物には天晴れ! 粗い画像ではあるものの犯人を特定。警察の動きが早かったら3度目の爆弾は阻止できていたはずなのに..もう警察動き遅すぎと思いながら見てました。

犯人に女性を装って手紙を書いていた被害者の男性。その手口があるのかと思い面白かった。
初公判の時は精神に異常があると思われていたが手紙により破綻。 精神状態は正常と判断され終身刑に。

今でも人種差別的な言動や事件が後を絶ちません。何故人種で差別するのか。地球上の人間皆一緒なのに何故自分たちだけ上であると感じてしまうのか。
難しい問題ですが二度とこのような事件が起こらないよう社会が変わると良いなと思います。
たなしょ

たなしょ