このレビューはネタバレを含みます
両親の事故死により財閥を相続したバートが、その死の真相に迫っていくお話。
カットの繋ぎが個性的な超正統派サスペンス。クロスカッティングが印象的。
バートことジャン=ポール・ベルモンドがかなり様になっていてカッコいい。プレイボーイでやり手という役に流石のハマり方。脇を固める人たちもキャラが立っていて面白かったです。一言も喋らない探偵ブライオンが良かった。
脚本がしっかりしていて、徐々に真相に迫っていく様子に、バートの「デキる」キャラ付けも相俟って、テンポよくハラハラドキドキさせられ続けるつくり。フィルムのバラのシーンは素晴らしかったです。マヤの石は結局何だったのか…?
ラストは今一つ納得行かず。ローレンの指示…?だとしても何故居場所が分かったのか?殺されるというラストは分からなくもないのですが…。
いずれにしろ見事なサスペンスにこの上ない形で映像の味付けがなされた、他で見たことがないような名作でした。