リコリス

リバー・ランズ・スルー・イットのリコリスのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

登場人物のセリフ、ロバート・レッドフォードの語りが美しい(原作のまま)。モンタナ、ミズーラの河が美しい。でもマイ・スモールタウン閉塞感はあり。移動して来て定住、また移動して居場所を探して行くのだな。

兄はそうして成長に合わせて脱皮のように狭いところから脱出できたが、自由を渇望する弟は地元に縛られ脱出できず命を落とす。(実際は兄とシカゴに行ったようです)

何遍となく出てくる食事、飲酒、また人々の服装。ツイードってああいった着こなしをするんだ。ちゃんと地道な堅い生活がそこにあるのに、弟ポールみたいに闇に惹きつけられる。地道な生活には変化がないから。

中流階級の古き良きアメリカ(かどうかは弟ポールが関わる地域の捜査記事や闇賭け事、先住民への扱いや、良妻賢母かセックスワーカー以外の生き方は無さそうな女性蔑視など勿論異論ありそうですが)、芯に教会とキリスト教の存在。

無謀な川下りや兄弟喧嘩は、神に謝罪を。父が息子にjobじゃなく、それはcallingか聞いたり。

それからフライフィッシング。会話で理解できなくても、同じ河で過ごす時間が記憶に残り、記憶していた人間が死んで時は過ぎ去っても、河は流れ続ける。辛い出来事も流れて忘れ去られて行くんですね(だからノーマンは70代で小説を書いた)。

父がトップ・ガンの教官、幼いノーマンは後のロビン。若きブラッドより兄が良かった
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